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モスクワのグム百貨店はアップル正規店もある高級スマホショップ密集地帯

2014年05月21日 12時00分更新

 渡航するにはビザが必要だったり、現地では英語が通じにくいなど気軽に訪問しにくい国でもあるロシア。現地ではどんなスマートフォンが売られているのか、またどうやって買うのか、その情報は断片的にしか入ってきません。ところが首都モスクワへ行ってみると、老舗の有名な高級デパートに大手スマートフォンメーカーのお店が集結。モスクワはデパートでスマートフォンが買える便利なところだったのです。

“スマホデパート”

↑モスクワの顔ともいえる観光地、赤の広場。

 モスクワと聞いて思い浮かぶのは旧ソビエト時代のどことなく暗く怪しいイメージでしょうか。でも天気のいい日にモスクワで最も有名な観光地の『赤の広場』に行くと、観光客がスマートフォン片手に思い思いに記念写真を撮影しているなどのどかな雰囲気を感じられます。ここにはゲームのテトリスの背景のモデルになった聖ワシリイ大聖堂もあり、ロシアにいることを実感することができます。

“スマホデパート”

↑その向かいにそびえ立つ『グム百貨店』。

 赤の広場の壁=クレムリン城壁と反対側にはこれまた横に長い大きな建物があります。これがグム百貨店。なんと1893年に建てられたという歴史ある建物。モスクワを代表する大型デパートであり、ここも観光ツアーでは必ず立ち寄る場所です。

“スマホデパート”

↑店内はヨーロッパの高級デパートのよう。

 グム百貨店は3階建てで、店内は吹き抜けの通路が2本左右に走っています。内部も歴史を感じさせる店内には高級ブランド品店も多く、ショッピングを楽しむ外国人でにぎわっています。

“スマホデパート”

↑ぜひとも食べたい150円のアイス。

 店内にはカフェもあり休憩することもできますが、ぜひ食べたいのがビル左右の入り口を入ってすぐのところで売られているアイスクリーム。50ルーブル、150円と高級デパート内にしてはリーズナブルなお値段です。暑い夏の日、あるいは極寒の冬の日でもこのアイスのお店はいつも行列ができるほどの人気。アイス片手に店内をウィンドウショッピングする観光客も多く見かけます。

“スマホデパート”

↑むむっ、遠くに見慣れたロゴが見えるぞ!

 「ブランド品なんてあんまり興味ないよ」そう思う読者も多いことでしょう。筆者もここにはアイスを食べに立ち寄っただけで早々に退却する予定でした。ま、せっかく入ったのだからアイスを食べながら1階のフロアーを歩いていたのですが、ふと上を見上げると遠くに何やら見慣れたロゴの看板が見えます。えーと、あれってもしかして『SAMSUNG』って書いてある?

“スマホデパート”

↑1階2階はスルーして3階に上がろう。

 そう、実はグム百貨店にはスマートフォンメーカーのお店も入っているんですよ。1階と2階は洋服やバッグなどのブランド品店が多数入っていますが、IT系のお店は3階に集中しています。なのでエスカレーターを使って3階まで一気に上がっていきましょう。このエスカレーターもよく見ると側面にりんごのロゴが見えますね。

“スマホデパート”

↑アップルのお店があるじゃないの!

 3階に上がってみると、黒字に白いリンゴの看板がすぐに見つかります。ここはアップルのロシアの正規代理店なんですね。そもそもここは高級デパート、アップルのお店が入っていないほうがおかしいでしょう。

“スマホデパート”

↑もちろん売ってるSIMフリーiPhone 5s/5c。

 店内はアップル製品がずらりと並べられていますが、やはり多くのお客さんが集まっていたのはiPhoneコーナー。ロシアのiPhoneはSIMフリー販売なので海外からの旅行者がここで購入して自国で使うケースも多いようです。店員さんはほぼみなさん英語が通じるので外国人にとっても買物のしやすいお店なんですね。なおグム百貨店の店内はほぼどのお店もクレジットカードが使えます。

“スマホデパート”

↑ロシアではまだこんなiPhoneも売っている。

 最新のiPhone 5sに人気が集まっていると思いきや、ロシアではまだiPhone 4s、そしてiPhone 4も売られています。iPhone入門機として買う人もいれば、、5sが買えないけどどうしてもiPhoneが欲しい、という人に売れているようです。

“スマホデパート”

↑ソニーのお店もあるのね。

 続いてやってきたのはソニーのお店。Xperiaシリーズが好調なソニーですが、日本以外の国ではまだシェアは低くこれから攻勢をかけていくところ。ロシアでもまだXperiaのシェアは低いようで、店内はTVやAV製品が大々的に展示されているのに対し、Xperiaシリーズは一角に集められて売られていました。

“スマホデパート”

↑最新モデルもずらり。

 それでもタブレットはどーんと大々的に展示されていて、最新のXperia Z2 Tabletは地元のお客さんたちがかなり注目していました。もちろんXperia Z2も入荷済み。この感じだと今年はXperiaの知名度も急上昇することでしょう。

“スマホデパート”

↑注目はお買い得品コーナー。

 さて店内でちょっと気になったのがこちらのコーナー。Xperiaなどが並べられていますがちょっと古い製品だったり、値段も安めになっています。これどうやら展示品の処分販売なんですね。見たところ傷もあまりないようですし、正規の店舗に置いてあったものですし不具合などは直されていることでしょう。掘り出し物のXperiaがここで見つかるかもしれませんよ。

“スマホデパート”

↑やはりでかいぞサムスン電子のお店。

 そして3階のコーナー全体を占めるのがサムスン電子のお店。さすが総合家電メーカーということもあり、TVや冷蔵庫、洗濯機までなんでもおいています。ここは販売店というよりもショールームという位置づけなんでしょう。

“スマホデパート”

↑GALAXY S5はロシアでもイチオシ。

 スマートフォンはここでもGALAXY S5が一番目立つ位置に置かれていました。他にもNote 3やGearシリーズなど最新製品はすべて展示されている状況。フリップカバーなどアクセサリも豊富です。

“スマホデパート”

↑スマホは全部で10機種以上。

 低価格モデルからハイエンドまで、GALAXYシリーズだけで10機種以上がここでは展示されています。どこの国へ行ってもサムスン電子のお店はその豊富なスマートフォンのラインナップに驚かされますが、ここロシアでもその状況は変わりません。

“スマホデパート”

↑キャリアのお店を忘れちゃいけません。

 さて3階には携帯キャリアのお店もあります。大手キャリアの1社、メガフォンのお店です。ロシアはキャリア販売する端末もSIMフリーが基本なので、キャリアで端末だけを買うことも可能なんです。

“スマホデパート”

↑な、なんじゃこりゃー!スマホや携帯がずらり。

 お店に入ると壁面いっぱいに展示されている端末に圧倒されます。これ全部が実機。ロシアはこの販売方法が多く、売り物をこうして並べているわけです。なので店員さんに「これちょうだい」と言えばそこから出して売ってくれるわけ。誰もが自由に触れる展示品というわけではなく、“売り物を中身を出して並べている”状態なのです。なのでここに無いものは在庫がないことになります。

“スマホデパート”

↑LGエレクトロニクスやノキアなどはここで買える。

 ラインナップは大手から中小まで様々。百貨店内にお店の無いLGエレクトロニクスなどのスマートフォンもここで買うことができます。なおさすがにキャリアのお店になると英語が全然通じません。でも値札が貼られているから値段もわかりますし、あとは店員さんをつかまえて「これー!」と指させばなんとかなります。

“スマホデパート”

↑ロシアらしいお土産に困ったらこんなものも。

 せっかくモスクワに来たのだから何か記念にスマートフォンでも、というのは予算的にちときついところ。そうなると代わりにロシアらしいアクセサリでも欲しいところでしょう。ソニーのお店にはクルーセル製のこんなカバーが売っていました。Xperia Z用なので日本で売っていたものにも使えますね。

“スマホデパート”

↑サムスン電子は純正品まで用意。

 一方サムスン電子のお店ではGALAXY S4用の純正フリップカバーとして、やはり同じ柄の製品が売られていました。ロシア土産にこれらのカバーを買うお客さんが多いんでしょうかね。同じように日本でも観光地柄とかお寿司柄とかのiPhoneカバーを売ったら外国人に大いに受けそうです。

“スマホデパート”

↑グム百貨店は“スマホデパート”だ。

 ブランド品のお店が集まるショッピングエリアと思いきや、グム百貨店はモバイル好きな人もじっくり楽しめる場所でした。奥さんや彼女、あるいは非モバイルな友人とここを訪れても別行動しちゃえば楽しむことができます。モスクワに行ったらグム百貨店に行く、モバイラーな人にとってもマストですよ。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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