2014年03月20日07時00分

沖縄本島から400キロの離島でLTE通信を堪能してきました

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沖縄 離島 LTE

 15歳で親元を離れる沖縄離島の子どもたちへのお話(関連記事)を先日書いたとおり、先日沖縄離島のひとつ『北大東島』まで取材へ行ってきました。

北大東島は沖縄本島から約400kmも離れています

沖縄 離島 LTE 沖縄 離島 LTE
↑沖縄本島から北大東島へは、海路のほか、JAL系列の琉球エアーコミューター(RAC)のプロペラ機で行くことができます。 ↑島の人口は約1000人ほど。サトウキビの栽培が盛んで、島でとれた新鮮の刺身を砂糖としょうゆでつけて寿司にした『大東寿司』が美味です。

 前回の記事にも書きましたが、北大東島ではauのLTEが利用できます。そのほかのキャリアはというと、ドコモはFOMAハイスピード(FOMAプラスエリア)、ソフトバンクはSoftBank 3G(プラチナバンド対象エリア)での通信が可能でした。

 速度はauがだいたい3~5Mbps、ドコモが500kbps~2Mbps前後、ソフトバンクが200~400kbps前後といった具合。やはりLTEでで接続できるau回線が最も快適だったといえます。

速度計測結果例
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↑島の玄関のひとつ『北大東島空港』での計測結果。auはiPhone5c、ドコモはXperia A、ソフトバンクはiPhone5sで実行。ソフトバンクは『Speedtest.net』で計測可能でしたが、『RBB TODAY SPEED TEST』だと計測不能でした。
離島で仕事もできるauのLTE回線
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↑SNSへスマホで画像を送信する程度なら、ドコモとソフトバンク端末でも大丈夫。一眼レフの写真を使った記事の作成には、やはりau端末を利用した方が快適でした。

 ここでひとつ疑問に感じるのは、「なぜLTEなのに3~5Mbpsの速度なのか?」という点。都心の駅などのようにたくさんの人が同時に利用しているというわけでもないですし、LTEならもっと速く通信できてもいいのでは?

答えは“バックボーン”
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 その答えは、データ通信の元となるいわゆる“バックボーン”にありました。

 まず、北大東島とその向かいにある南大東島にはメインとなる3つの基地局があります。ただし、バックボーンとなる海底ケーブルは南大東島にしかなく、北大東島へは南大東島にある基地局からもうひとつの基地局を経由して“無線エントランス”という技術を利用してネット回線が供給されています。

 この元となる海底ケーブルで、3つの基地局それぞれに6Mbpsぶんの帯域が確保されているため、北大東島では3~5Mbps程度の通信が可能というわけですね。

北大東島のバックボーンはワイヤレス
沖縄 離島 LTE
↑北大東島のau LTEネットワークを支える無線エントランス機器搭載の基地局。LTE向けには800MHzと2.1GHz、無線エントランスの送受信用には11GHzの電波を利用している。

 また、沖縄の離島という場所で怖いのは“台風”による被害です。激しい台風が接近すると海は荒れ、本当から物資の配達ができなくなり、停電なども発生します。

 そのような事態に備え、沖縄セルラーではふたつの対策を実施。ひとつは市町村役場を中心にカバーする基地局の設置で、北大東島の場合、南大東島の電波を増幅させる基地局を配置して対策されています。

増幅用の基地局もあります
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↑こちらが南大東島の電波を増幅する基地局。電波は一度ノイズを除去してから増幅され、北大東島の役所周辺へ発せられます。

 ふたつ目は可搬型基地局の配置と予備電源の準備。さきほどの北大東島のメイン基地局では、停電後48時間対応の発電機と予備バッテリーを備えています。予備バッテリーは通常の電源から非常用電源に切り替えるときの瞬断防止用として用意されています。

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↑メイン基地局自体とその設備は、通常の基地局のように柵で覆われています。

 北大東島に限らず沖縄離島の各地では同様の仕組みや対策の用意がされているとのこと。とくに災害対策には沖縄県全域で2011年10月2013年7月までの間に約5億円をかけたとのことで、地域の特徴に合わせた心強いサポートだと思いました。

 また島内の生活の様子を取材したところ、LTEの効果も少しずつ出ているようでした。

 島にふたつある宿泊所では、宿泊予約受付システムが運用され、昼間は兼業の多い宿泊施設の管理者がiPad Airで外出先でも予約の受付状況を管理。また、島唯一のau取り扱い店では、東京などと同じLTE端末が販売されていました。

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↑宿泊予約受付システムは、予約が来るとiPad Airまでメールを送信。宿泊所の管理者はメールに書いてあるURLをタップし、ウェブ上で返答する。 ↑システムで利用されているiPad Airは沖縄セルラーが今年3月末まで通信費無料で提供しているもの。貸し出し中の端末数は沖縄全域で19台。
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↑北大東島唯一のau取り扱い店は、車の部品屋。売れ筋は防水対応のAQUOS PHONEやXperia。若者は本島までiPhoneを買いに行くことが多いそうです。 ↑店内には新旧さまざまなモックがずらり。この店には在庫はなく、注文があり次第発注。旧機種のパンフレットは、お客さんの端末サポートのため用意しているとのこと。

 平日は編集部にひきこもり、休日は家にひきこもる自分ですが、取材中は離島で撮影したさまざまな写真をSNSへアップしていました。こんなことができるのも、島にきちんとネットワークが整備されているからこそ。今度は取材ではなく、プライベートでゆっくりと離島で休暇を過ごしてみたくなりました。

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●関連サイト
沖縄セルラー 該当プレスリリース
『2泊3日、沖縄島旅。楽園・離島便』公式サイト

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