週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

日テレが日本版Huluを事業買収、配信動画ラインナップはこう変わる?

2014年02月28日 14時25分更新

日本テレビがHuluを買収

 日本テレビとHuluは、Huluが会社分割により設立した新会社を日本テレビの子会社化することで、日本テレビが日本版Huluの事業承継をすると発表。

 Hulu独自のテクノロジーとブランド力を生かして、既存の各ジャンルを強化するのに加え、日本テレビの話題作や人気番組を限定コンテンツとして配信することなどで事業拡大を目指していくとのこと。

日本テレビがHuluを買収
日本テレビがHuluを買収

 日本版Huluのサービスが日本テレビ傘下へ加わることで「今までとラインアップが変わるんじゃないの?」や「日テレの番組ばかりになるんじゃないの?」などの疑問がよぎります。
 率直に各社へ聞いてみたところ、どちらとも現在のラインアップより減ることはないとのこと。むしろ、日本テレビのコンテンツは拡充されるとのことでした。

 また、日本テレビが参加している民放番組視聴サービス“もっとTV”や、放送中のドラマなどが見られる“日テレオンデマンド”へ影響が出るのかという点も気になります。日テレ広報に確認したところでは、今すぐ何かが変わるわけではないとのこと。なお、当然といえば当然ですが、将来的にはHuluと日テレオンデマンドのサービス統合は視野に入れているとのことです。

以下プレスリリースです。

・Huluプレスリリース

日本のHuluに関するお知らせ
2014年2月28日 マイク・ ホプキンス  Hulu CEO

本日、日本のHuluサービスに関する重要な発表があります。Huluは約3年前より日本で今までになかったサービスを提供してきました。インターネットに接続したテレビ、ブルーレイプレイヤー、ゲーム機、スマートフォン、タブレットなど、日本市場におけるHulu対応デバイスの数は9,000万台にのぼります(PCは除く)。そしてこれまでに、50社近いコンテンツ・パートナーから13,000本の映画・ドラマ・アニメを配信するまでに成長しました。現在日本のHuluでは、「アルマゲドン」「アイアンマン」「スラムドッグ$ミリオネア」「英国王のスピーチ」など1,000本以上の映画や「24-TWENTY FOUR-」「ビッグバン・セオリー」「ゴシップガール」「ウォーキング・デッド」など12,000話以上のテレビドラマを配信しています。

このたび、ここまで成長した日本をストラテジックバイヤーに売却することが最善の選択という結論になりました。ついては日本のHuluを日本テレビ放送網株式会社(以下:日本テレビ)に譲渡することを発表いたします。事業譲渡後、日本テレビは日本のHuluの日々のマネジメントやビジネスの責任を担うことになります。

日本テレビは3年間連続での平均視聴率一位を獲得している日本を代表するテレビ局です。1953年に初の民放テレビ局として放送を開始し、2013年に開局60周年を迎えました。本件について協議を始めた当初より、日本テレビはHuluチームが日本で築き上げたサービスの価値を理解していました。日本を先導するテレビ局に強力な資産だと思ってもらえるようなサービスを我々が創り上げたことを誇りに思います。私は日本テレビが、日本のHuluを新たなレベルへと導いてくれることを信じています。

我々は今後、日本のビジネスに対してブランドとテクノロジーをライセンスし、支持していきます。今まで日本のHuluをお楽しみいただいていた方々に、今までと変わらないユーザー体験やプロダクトイノベーションをご体感いただけます。日本のHuluのチームメンバー、そしてマネージング・ディレクターのバディ・マリーニの今までの努力と貢献に感謝します。日本テレビは日本のチームメンバーを高く評価してくれていると思いますし、今後彼らが素晴らしい仕事をする様子を見ることを楽しみにしています。

日本テレビは日々のマネジメントに加え、Huluのサービスに日本テレビの人気番組を追加します。具体的なコンテンツ内容や時期は、追って発表される予定です。日本テレビが今後、Huluの既存の会員および新規会員にさらに素晴らしいエンターテインメント体験を提供できることを非常に嬉しく思います。
Huluの日本におけるビジネスは、可能性に溢れています。日本テレビによって日本のHuluはさらに成長し、我々はアメリカのビジネスに集中することが出来ます。世界中にいる、私たちのお客様、そしてパートナーの皆様のHuluに対するロイヤリティと情熱に改めて感謝します。

・日本テレビプレスリリース

2014年02月28日
Huluの日本市場向け事業を承継し定額制動画配信に参入
~Huluの作品ラインアップも大幅強化~

 日本テレビ放送網株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員:大久保好男、以下 日本テレビ)は、Hulu, LLC(アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス、CEO マイク・ホプキンス、以下 Hulu)とHuluの日本市場向け事業を承継することに合意いたしました。日本テレビは今春事業の譲渡を受け、SVOD(Subscription Video On Demand:定額制動画配信)事業に参入いたします。
 消費者のライフスタイルに変化が見られ、テレビ、パソコン、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などのインターネットデバイスによるコンテンツ消費量は急速に伸び、オンライン動画サービスはより身近になってまいりました。Huluは、The Walt Disney Company、 21st Century Fox、NBCUniversalの合弁事業として米国にて2008年よりVOD(Video On Demand)サービスを提供しております。米国のHuluでは、3,000万人以上のユニークユーザーをもつ広告つきの無料サービスHulu.comおよび会員数500万人を誇る月額固定制のサービス「Hulu Plus」にて人気のテレビ番組、動画クリップ、映画などを配信しております。
 2011年9月に日本市場向けのサービスを提供開始し、映画・ドラマ・アニメが月額980円(税込)でインターネットに接続したテレビ、パソコン、スマートフォン、タブレット、ゲーム機を通して見放題のサービス「Hulu(フールー)」を提供しております。日本の「Hulu」の会員数は2013年の一年間で倍増しました。サービス開始以来、コンテンツ・パートナーは約50社にまで増え、現在は13,000本以上の映画・ドラマ・アニメを配信しております。また日本市場におけるHulu対応デバイスは9,000万台にのぼります(PCを除く)。
 日本テレビは、Huluが会社分割により設立した新会社を子会社化することで事業承継いたします。新会社はHuluから「Hulu」のブランドやテクノロジーに関するライセンスを受けHuluの日本における事業を継続し、今後も「Hulu」独自のテクノロジーを活かしながら、優れたユーザビリティのサービスを日本の消費者に提供してまいります。「Hulu」は今後、ハリウッドや日本の映画・ドラマ・アニメなど、既存の各ジャンルをさらに強化いたします。また日本テレビの話題作や人気番組の「Hulu」向け限定コンテンツの配信などにより、作品ラインアップを充実させ、事業拡大を目指してまいります。
 日本テレビは、これまでも「日テレオンデマンド」で、TVOD(Transactional Video On Demand:都度課金制動画配信)によるインターネット有料動画配信に取り組んでまいりましたが、本件を通じて、新たにSVOD(Subscription Video On Demand:定額制動画配信)による配信に参入いたします。本件は、「日本テレビグループ 中期経営計画 2012-2015 Next60」に沿うものです。日本テレビグループとして、地上波放送、BS放送、CS放送に加えインターネットを通じてユーザーの嗜好に合わせたコンテンツを配信する伝送路を持つことによって、それぞれの強みを活かし、グループ全体でコンテンツ価値の最大化を図ってまいります。

●関連サイト
Huluプレスリリース
日本テレビプレスリリース

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう