週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

『カオスだもんね!』腕に付けると“ウドの苦いコーヒー”が飲みたくなるボトムズウォッチ

2013年09月26日 19時30分更新

カオスコンビはガンダムが大好きですが、ボトムズも大好きなんですよね。そんな大好きなボトムズ的デザインの手作り腕時計があるという情報をキャッチ! ふたりはそのショップ兼工房があるという、吉祥寺に向かったそうです。

20130925saku
20130925saku


目指すはコチラのビルの4階。

20130925saku


エレベーターで上り、扉が開くといきなり手作り時計ショップ『クラフツ』の店内です!

20130925saku
20130925saku


展示してあるレトロな雰囲気の時計に見とれていると、時計職人でありJHA(日本手作り時計協会)の取締役でもある篠原さんが登場。さっそく篠原さんに、手作り時計に携わったきっかけから伺います。

20130925saku


23才のころは商社に勤めていた篠原さん。仕事柄香港へ出張することが多く、そのたびに腕時計を買い集めるほどの腕時計好きだったそうです。

あるとき部品販売の仕事で訪れたとある香港の小さな時計メーカーで、商談後に見せてもらったそのメーカーの工場は、なんと商談をした応接室の隣にある10坪程の小さな部屋。

そこには細長い机に並び、せっせと腕時計を組み立てている5~6名ほどの職人が。その光景を見て、腕時計は個人でも作れるんだとカルチャーショックを受けたそうです。

20130925saku


それ以来、自分でパーツを買い漁り、腕時計を自作するようになったのだとか。そして29歳の時、たった一人で吉祥寺の小さなマンションの一室に腕時計工房を開設。当初は、香港方式の組み立て式腕時計製作で、おもにプロモーション用のギフトや、ノベルティーの時計を作る仕事を請け負っていたのだそうです。

それから5年。実績を積んだ篠原さんは、ある日段ボールに描かれた腕時計の絵を見て「この段ボールの腕時計を動くようにしよう!」と閃いたんだそうです。そして生まれたのが、段ボール素材の腕時計“CRAFZ”シリーズです。ちなみに、この“CRAFZ”シリーズは改良を重ね、現在も人気商品として販売中です。

20130925saku


ミズグチさんはこの腕時計を最初見たとき、紙製とは思えなかったそうです。その理由は、硬い紙を使っている事に加え、紙の表面に樹脂を塗り込みFRP化しているから。光沢もあって一見して紙には見えない仕上がりだそうです。

20130925saku


紙製の腕時計の話を聞きつつも、ミズグチさんの目は篠原さんが付けている腕時計に釘づけ。

20130925saku


もちろんこれも篠原さん自身が製作した腕時計。その名も『LASTEXILE クラウスモデル』(1万9425円)です。

20130925saku
20130925saku


なんでも篠原さんはかなりのアニメ好きだそうで、その中でも『ラストエグザイル』は超お気に入り。あの世界観をぜひ時計で表現したいと、GONZOに直談判。製作許可をいただいてこの時計を作ったのだとか。

20130925saku

しかし、その欲求は『ラストエグザイル』だけではおさまらず、サンライズさんにお願いして、『ビッグ・オー』の主人公のロジャー・スミスが劇中で付けている時計を再現した『BIG-O Roger's Watch』(1万4490円)を製作。

20130925saku


さらに『カウボーイビバップ』の主人公スパイクをイメージした『カウボーイビバップ Spike's Watch』(1万9425円)まで!

20130925saku


その流れからから生まれたのが、今回のお目当ての手作り腕時計『装甲騎兵ボトムズ スコープドッグモデル』(2万3625円)です!

20130925saku


ターレットレンズのそれぞれが、時針、分針、秒針らしいです。ちょっと時間がわかりにくい感じもするんですが、アカザーさんに言わせると「そこを使いこなすのが激シブで良いんだよ!」だそうです。

20130925saku
20130925saku


ちょうど工房ではスコープドッグモデルが製作中とのことで、その工程を見せていただけることになり、ひとつ下のフロアにある工房へ。工房の奥にある篠原さんの机は、まるでジブリ映画に出てきそうな、いかにも職人さんの仕事場的なたたずまい。

20130925saku
20130925saku


これは篠原さん自らが原型をつくり、業者さんに金型をお願いして真鍮で成形してもらったものだそうです。

20130925saku
20130925saku


これにサイズの違う、3つのムーブメントを取り付けケースに収めます。収める際には、ガタが出ないようにスペーサーを取り付けます。

20130925saku


次は文字盤の取り付け。この文字盤は工房の隅にある、ローランドの切削機で真鍮板を削り刻印したもの。

20130925saku


文字盤を取り付けたら、各ムーブメントに専用工具を使って針を打ち込みます。そのあとに巻き針とリューズを取り付けることで、ムーブメントは動き出すのだとか。

20130925saku


その後、巻き針を短くカットするのですが、これが実に職人技を感じさせる手さばき。アカザーさんはかなり感動したそうなんですが、篠原さん曰く「いや~、眠いときとかよく切りすぎちゃったりするんですよ」とちょっとお茶目な一面も。

20130925saku


後は緩衝材を詰めて裏ブタを閉め、最後にエポキシ系接着剤を塗ってレンズをハメ、紫外線照射装置で接着剤を硬化させたら時計本体の作業は終了。

20130925saku


続いてはバンド製作です。1枚の革から型抜きし、ハンマーと専用工具でバンド用の穴を空けていきます。その後、スコープドッグのイメージカラーであるオリーブグリーンをハケを使って染めるように塗っていきます。

20130925saku
20130925saku


色むらが出ないように何度も塗り重ね、乾燥後に金具系を取り付けてバンドの作業は終了。

20130925saku


あとはこのふたつを組み合わせてボトムズウォッチの完成です! ちなみに篠原さんは1日10本ペースで製作しているのだとか。

20130925saku


ここまで手が込んだつくりで、価格は2万3625円です。なお、完全受注生産だそうで、通常はひと月で納入できるんですが、現在は注文が立て込んでおり3ヵ月待ちとのこと。

20130925saku
20130925saku

気になった人は、吉祥寺の手作り時計ショップ『クラフツ』で触るもよし、ネットでチェックするのもよしです! シャクライはボトムズのことはあまりよく知りませんが、この腕時計のデザインや質感にはかなり惹かれました。

JHA(外部リンク)

噂の手作り腕時計の製作現場レポートは週刊アスキー10/1号(9月16日発売)の『カオスだもんね!PLUS』をチェック!

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう