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IFA2013でMSIの薄型ゲーミングノートを触ってきた:IFA2013

2013年09月09日 14時30分更新

 台湾のPCメーカーであるMSIは、9月5日に最新ゲーミングノートPC『GS70 Stealth』を発表した。日本でも既に発表済みで、9月6日から販売開始とアナウンスされているが、IFA2013で開催された、台湾貿易センター(TAITRA)のプレスカンファレンスにて実機が展示されていたのでレポートする。
 

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台湾貿易センター(TAITRA)のプレスカンファレンスで、台湾の主要メーカーの新製品が紹介された。

 GS70 Stealthの最大の特徴は、ゲーミングPCとして必要となるパワフルなスペックを搭載しつつ、22mmを切る、21.8mmの超薄型ボディーを実現している点だ。本体を側面から見ると、その薄さはかなり際立っている。もちろん、Ultrabookにはさらに薄い製品が多数存在しているが、ゲーミングノートということを考えると、驚異的な薄さと言える。本体サイズは、418.5(W)×287(D)×21.8(H)mmとなる。
 また、重量もなかなか軽量で、17.3インチ液晶を搭載するゲーミングPCとしては圧倒的な軽さとなる、2.65kgを実現。実際に実機を手に持ってみると、本体がかなり大きいこともあって、数字以上に非常に軽く感じた。
 

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17.3インチ液晶を搭載しつつ、薄型軽量ボディーを実現した、GS70 Stealth。
 

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高さはわずか21.8mm。液晶を閉じて正面から見ると、非常に薄いことがわかる。
 

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後方がわずかに高くなっているようだが、ほぼフラットだ。
 

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重量は2.65kgと、本体サイズを考えると非常に軽い。手に持つと、数字以上に軽く感じる。
 

 ボディー素材は、アルミマグネシウム合金を採用しているので、薄型軽量ながら剛性も非常に高く、多少本体をひねってみてもしなりはほとんど感じられない。これなら、LANパーティーなどで本体を持ち歩く場合でも、多少ラフに扱っても問題なさそうだ。
 本体デザインもシンプルながら高級感がある。ゲーミングPCでは、奇抜なデザインの製品が多いが、GS70 Stealthの外装で目立つ部分は、MSIのゲーミングPCシリーズである『Gaming G Series』のエンブレムが天板に用意されているところぐらいで、全体的にはおとなしいデザインという印象受ける。ただ、ゲーミングPC以外の用途にも十分活用できることを考えると、このシンプルなデザインは十分歓迎できる。
 ただし、キーボードのバックライトは、ゲーミングPCらしい仕様となっている。キーボードバックライトは、左、中央、右の3ブロックに分割されており、専用ユーティリティーを利用して、ブロックごとに発色をフルカラーで変更できるようになっている。こういった部分を見ると、メインターゲットはゲーミングPCだとすぐにわかる。
 

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ボディーはアルミマグネシウム合金製で、優れた剛性を確保。デザインはゲーミングPCとしては非常にシンプルで、目立つのは天板のエンブレムぐらい。
 

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キーボードはバックライトを搭載しており、バックライトのカラーは左、中央、右の3ブロックごとにフルカラーで変更できる。これはゲーミングPCらしい特徴だ。
 

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キーボードバックライトのカラーは、付属の専用ユーティリティーで自由に変更できる。


 搭載液晶は、17.3インチで表示解像度はフルHD(1920×1080ドット)に対応。パネルの種類はTN方式で、遅延の少ない高速なレスポンスを実現する反面、視野角は狭い。ただ、ゲーミングPCでは視野角の広さよりもレスポンスが要求されるため、TNパネルの採用が欠点とはならないだろう。
 ちなみに、展示機を見る限り、発色は鮮やかで、表示品質は十分に満足できるレベルだった。加えて、液晶表面が非光沢処理となっている点も、ゲーミングPCらしい特徴といえる。
 映像出力は、HDMIとミニDisplayPort×2の3系統を標準搭載。本体の液晶と合わせ、最大4画面表示をサポートしているので、多画面対応ゲームにも余裕で対応できる。
 

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液晶は、フルHD表示対応の17.3型TN液晶を搭載。視野角は狭いが、レスポンスが早くゲームに最適。表面が非光沢処理となっている点も嬉しい。
 

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左側面には、HDMIとミニDisplayPort×2と3系統の映像出力が用意され、本体と合わせ4画面表示をサポート。

 CPUはCore i7-4700HQ(2.4GHz)、GPUはGeForce GTX765Mを採用。最強ではないものの、ゲーミングノートPCとして十分な性能を確保している。メモリーは16GBと十分な量を搭載。内蔵ストレージは、128GBのmSATA SSDを2台搭載し、RAID0構成で運用。また、SSD以外にも1TBのHDDが搭載されており、SSDの高速性と大容量のデータ保存を両立している。
 LANコントローラーとしては、MSI製ゲーミングマザーボードにも搭載されている“Killer E2200”を採用し、低遅延かつ低負荷で高速な通信を実現。さらに、“Killer DoubleShot”と呼ばれる機能が新たに追加され、無線LANも高速化されるという。
 キーボードは、ゲーミングキーボードメーカーである『SteelSeries』製のキーボードを採用。最大10キーのアンチゴースト機能をサポートし、確実なキー入力が可能という。また、キーのタッチやクリック感は、ノートPCのキーボードとしてはかなりしっかりしており、確実に打鍵できるという印象を受けた。ゲーム中には使うことが少ないと思われるが、キーボード手前には大型のタッチパッドも搭載。こちらは、通常のWindows操作時などで活躍しそうだ。
 

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展示機のスペック。CPUはCore i7-4700HQで、メモリーは16GB搭載。
 

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GPUはGeForce GTX 765Mを採用。ストレージは、128GB mSATA×2のRAID 0構成と1TBのHDDを同時搭載している。
 

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内部には2つの空冷ファンを搭載し、強力な冷却が可能。本体左右の側面に、ファンの排気口がある。
 

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このように、右側面にも大きな排気口がある。
 

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キーボードは、SteelSeries製のゲーミング仕様キーボードを搭載。一般的なノートPCと比べ、タッチやクリック感がしっかりしており、確実な打鍵が可能。タッチパッドも大型で扱いやすい。
 

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左側面には、Killer E2200採用の有線LAN、HDMI、ミニDisplayPort×2、USB 3.0×2、ヘッドホン端子、マイク端子などを用意。オーディオ端子は金メッキ仕様だ。
 

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右側面には、USB 3.0×2とSDカードスロットが配置されている。


 GS70 Stealthは、スペック面ではハイエンドというわけではないものの、ゲーミングノートPCとして必要十分なスペックを詰め込みつつ、圧倒的な薄さと軽さを実現しており、手軽に持ち運べる本格的なゲーミングノートPCを探している人に最適の製品と言える。また、シンプルなデザインで、性能面も優れることから、ゲーミング用途だけでなく、高い性能を必要とする映像処理などの用途にも十分に対応できそうだ。日本での実売価格は20万円前後となっている。

■関連サイト
MSI
IFA2013

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