週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Oculus Riftで“立体機動”してきた 『Oculus Festival in Japan』開催

2013年08月05日 14時30分更新

 8月4日、秋葉原の『RM burger&break』にて、有志によるOculus Rift専用ソフトウェアの体験イベントが行なわれました。

Oculus Rift 専用ソフトウェア体験イベント
Oculus Festival in Japan(関連サイト)

Oculus Festival in Japan

Oculus Riftとは?
 アメリカのOculus VR(関連サイト)がクラウドファンディング『Kickstarter』で資金を募り開発した、ヘッドトラッキングセンサーを内蔵するヘッドマウントディスプレー(HMD)。1280×800ドットの液晶ディスプレーを内蔵。フルHDモデルのプロトタイプも発表されている。現在開発キットが発売されており、無償の開発用ライブラリを使ってユーザーによるデモソフトが作成されている。公式サイトによる対応ゲームタイトルは、『Team Fortress 2』や『Hawken』、『Half Life 2』のみ。ただし、『VorpX』や『Vireio』といった3Dドライバーを用いることで、『スカイリム』など有名タイトルにも対応するとのこと。

Oculus Festival in Japan

 Oculurs Riftは目の周りを完全に覆って光を遮断し、ヘッドトラッキングセンサーにより頭を動かす方向に視点が動くため、高い没入感を生むことが話題のHMD。このデバイスで楽しむコンテンツをつくる日本国内のユーザーが集まったのが、この『Oculus Festival in Japan』です。

 会場はメイドさんがつくってくれる本格ハンバーガーがウリの『RM burger&break akiba style』。6台のOculus Riftを体験するスペースを設けていました。

Oculus Festival in Japan

 店内のモニターにはOculus Riftの仕組みなどを紹介するスライドが流れていました。

Oculus Festival in Japan

 バックヤードには開発キットが収められているハードケースが積み重なっているというレアな光景も。

Oculus Festival in Japan
Oculus Festival in Japan

 試してみていちばんインパクトがあったコンテンツは、巨人が闊歩するなか、ビルからビルへ飛び移る『Titan』というゲーム。某人気マンガの“立体機動装置”を体験できるというワケです。ビルの壁などに視線を向けると、赤いポインターが表示され、スペースキーを押すと鎖を射出し、鎖をたぐって移動できる、というもので、次の壁に向かうにはその方向を見なければならないので、せわしなく首を動かすことになります。現時点では攻撃ができるわけではなく、ただ巨人から逃げるだけですが、これで首元を切り裂いたりできれば、即ゲームとして成立しそうです。

Oculus Festival in Japan

 既存の一人称ゲームでも、たしかに“上下”を意識するゲームはあったものの、ゲーム内の視点のみを移動させればいいのであまり高さを感じません。しかし、Oculus Riftを使うと実際に“見上げる”必要があるので、リアルに巨人の大きさを感じられました。

Oculus Festival in Japan

 3D美少女ゲームメーカー『イリュージョン』による『Yunalus』も出展。かわいい女の子と同じ部屋に二人っきり、なんて現実では緊張してどうしようもなくなりそうなシチュエーションですが、360度部屋を見回せるため、本当にその空間の中に入ったような感覚です。「ディスプレーのなかに入れねえかな」が口ぐせの“全ギ研所長”ミナミダもこれなら満足できそうなデキ。

Oculus Festival in Japan

 週アス本誌の連載コーナー『中の人特捜部』でも登場していただいた、“GOROman”さんも自分で白く塗装したOculus Riftをもち込み参加していました。PC用のモーションコントローラー『Razer Hydra』を利用して、“初音ミクのライブ会場に入ってサイリウムを振る”というなんとも愛すべきおバカな作品を展示していました。

Oculus Festival in Japan
Oculus Festival in Japan
Oculus Festival in Japan

 また、モーションコントローラー以外にもそのほかのハードウェアと組み合わせるアイデアも見られました。Oculus Riftの前面にカメラを埋め込み、その映像をOculus Riftに映すというもの。Twitterや地図を表示できればAR(拡張現実)デバイスとしても使えそう。市販のウェブカメラを2つ割りばしで合体させたものをもち込んでいるユーザーもいました。

Oculus Festival in Japan
Oculus Festival in Japan

 Core i3搭載NUCで駆動させている展示機も。「2画面ぶん3Dデータを描画する場合は、内蔵GPUではキビシイ」とのこと。上に乗っているのは、Oculus Rift用のユニットです。

Oculus Festival in Japan

 イベントの主催者代表“桜花一門”さんは、「ユーザーが予想できないコンテンツが出てくるのが楽しみ」、「テトリスといった古いゲームもOculus Riftを使うとまったく新しいものになる」と語ってくれました。

Oculus Festival in Japan

 展示コンテンツを作成した方にお話を聞くと、「“Unity”エンジンを使えばOculus Rift用に映像を吐き出してくれるので、MMD用3Dモデリングデータがあればつくるのは比較的カンタン」とのこと。もちろん知識や技術は必要になりますが、これまでほかの3D表示デバイスが登場したときと比べると、ユーザーが公開しているコンテンツが充実しているように感じます。

 イベントは16時から22時まで行なわれました。取材した17時前後では試遊するために整理券が必要で、つねにどの台でも人だかりができていました。ユーザーによるマニアックなデバイスのイベントとしては、大盛況だったのではないでしょうか。なお、イベントは8月10日にも同じ会場で開催する予定。ぜひこの機会にOculus Riftを体験してみてください!

Oculus Festival in Japan
この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう