2013年03月14日11時30分

【私のハマった3冊】気がつかぬうちに変転していた世界 21世紀を生きていくヒントを探る

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企業が「帝国化」する
アップル、マクドナルド、エクソン ~新しい統治者たちの素顔

著 松井博
アスキー新書
800円

クラウド化する世界
ビジネスモデル構築の大転換

著 ニコラス・G・カー
翔泳社
2100円

グーグル ネット覇者の真実
追われる立場から追う立場へ

著 スティーブン・レヴィ
阪急コミュニケーションズ
1995円

僕らが日々暮らす世界の裏側は、いつの間にか、まったく違うものにつくり変えられていた。僕らや子供たちは、書き換わった新しいルールのもとで人生を闘っていかねばならない。なぜこんな風に変わり、どうやって生き抜けばいいのだろう?

20世紀は国家どうしが経済的利益を求めて争う帝国主義が台頭した時代だった。それに対して現在は、巨大なグローバル企業が“帝国化”して、利益をあげるために、自国民の利益や健康を損ねたり、ときには法律ですらねじ曲げている。

徹底的な効率化の結果、必需品やサービスの値段が下がる一方で、中産階級の仕事が奪われて下層に転落し、富める少数エリートとの格差が拡大し続ける。

そんな新しい世界の構造を明らかにしたのが『企業が「帝国化」する』だ。本書は単に状況を分析するだけでなく、帝国企業の代表アップルの社員だった著者が、帝国化した企業と市民が渡り合っていく方法まで解説している点がユニークだ。

国家が力を失い、帝国化した企業が牛耳る時代が形作られた課程についてはベストセラー『フラット化する世界』が10の理由をあげて説明しているが、実はすべての根本にインターネットの普及がある。

ネットの普及が、なぜ世の中を根本的に作り変えてしまうのか? それを電力が普及した時代と照らし合わせて考察をしたのが『クラウド化する世界』だ。5年前の本だが、インターネットがひとつの巨大なマシンとなり、使いこなすものに莫大な力を与え、世界に破壊的な変化をもたらすことを予見していた。

その破壊的な力の代表であり、帝国化した企業の代表でもあるグーグルの創業から現在までの紆余曲折を、長期の社内取材を元に描き出したのが『グーグル ネット覇者の真実』だ。グーグルという奇妙で極端な会社がなぜ生まれ成功したか。幾多のドラマから、世界を変えた人々の素顔を知ることができる。

根岸智幸
3月28日創刊の電子書籍シリーズ『ミニッツブック』ウェブ仕掛人。著書に『Twitter使いこなし術』。

※本記事は週刊アスキー3月26日号(3月12日発売)の記事を転載したものです。

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