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2月9日の“ニコニコミュージックマスター”はネット無料なので観るべし【ニコ動今昔物語】

2013年02月07日 20時00分更新

 週刊アスキーの連載ページ『ネット早耳かわら版』に掲載している“ニコニコ動画 今昔物語”クロス連載。週刊アスキー2/19号(2月5日発売)では、“歌ってみた”カテゴリーで主に替え歌を投稿している“recog”(レコグ)さんをインタビューしております。インタビュー風景をニコニコ生放送で中継して、週アス本誌とウェブの週アスPLUSで記事を読めるという、1粒で3度オイシイ企画です。今週号は、ライブがテーマです。

ニコ動今昔物語歌い手編

 ニコ動ユーザーの活動は、オフラインでも盛んなのがおもしろいところ。特に“歌ってみた”や“演奏してみた”など、音モノは舞台にのせやすいため、企業、ユーザーを問わずライブが盛んに行なわれています。

 もちろんrecogさんも、数々のライブに出演されていて、生放送のインタビューでも大いに語っていただきました。特にユーザーが主催した2008年8月の“ニコニコサマーライブ2008”は、初めてライブに出たこともあっても思い出深いそうです。

「最初出たときの記憶は、うまく歌えなかったしかないんです。『やっちまった……』」という。そのときに歌ったのが、デッドボールPの『永久に続く五線譜』。歌詞が好きだったので、元のまま普通に歌いました。あとは『男女』の替え歌で『男男』かな? “いさじ”さんがおもしろくて、真似したくてしょうがなくて、みんなあのネタ(*編註:いい男)に走る時期がありましたよね」

 筆者がrecogさんの舞台を初めて見たのは、ニコ動運営が2010年2月に実施した“ニコニコ大会議全国ツアー2009-2010 2Days in 東京”の2日目(長い……)。同じ替え歌の“海斗”(カイト)さんと一緒に出演して、『本当に俺らニコ厨だね』を熱唱していました。

ニコ動今昔物語歌い手編

↑recogさんと海斗さん。ニコ動が日本全国をツアーで回ったのもこのイベントが初めてだった。

 recogさんは「今だから明かしますけど」と前置きした上で、この曲は運営からオファーを受けて、大会議のためにわざわざつくったものだと明かしてくれました。

 歌詞の内容がネットで人気の高い「ウホッ!」な内容なこともあって、舞台ではrecogさん、海斗さんがお互いの体を触り合うという演出を入れてました。あれも「あのキャラで振る舞えば、お客さんは絶対に盛り上がってくれる。そこでひとつ笑ってもらおう」という意図でやったそうです。もうこの時点でただの素人じゃない。

 さらに「まじめに歌ってる人が、どんどんライブに出て、色々な人から経験を吸収してうまくなっていく。場数を踏むと変わりますから、人って」という言葉にもシビれます。

ニコ動今昔物語歌い手編

↑まさに“野生のプロ”という言葉がぴったりです。

 ちなみにrecogさんは、出演以前にいちユーザーとしてニコニコ大会議を観に行って、客席から声援を飛ばしていたそうです。そして同じ客席にいたのが、現在、運営で主にライブをプロデュースしている“あべちゃん”さん。

 あべちゃんさんが企画し、recogさんを含む35ユーザーが舞台に上がる“ニコニコミュージックマスター”(ミューマス)が2月9日に開催されます。なんと会場となるディファ有明は、recogさんがニコニコサマーライブ2008で初めて舞台に上がった思い出の場所。ニコ動の歴史で生まれたさまざまな伏線が、このライブにつながっていると思うと、ちょっと鳥肌モノですよね。

ニコ動今昔物語歌い手編

↑'12年4月の“ニコニコ超パーティー”を担当したのもあべちゃんさん。アンコールの“粉雪”では、運営の方々と一緒に舞台に姿を現した。

 あべちゃんさんいわく、「運営では大会議が2010年5月に台湾で終わって以来、歌もの、演奏もののイベントがずっとできてなかった」とのこと。

 その理由は「それまで言われていた、『ダンスや生主を取り上げてよ』という声に応えていたから。ユーザーさん主催、団体や企業さん主催の歌ってみた、演奏してみたのイベントも結構増えて、みんなが活躍できる場所ができたのならもういいかなという気持ちもあったんです」と語ってました。

 しかし、逆にイベントの種類が増えすぎて、“歌ってみた”初心者の人がどこに行けばいいのかわからない状況がでてきてしまった。そうした背景を受けて、ミューマスを企画したという。

 見どころについては「全演目、カラオケではない生演奏に注目してください。今までの大会議では、演奏してみたの人々はそんなにフィーチャーされてなかったと思いますが、今回は演奏してみたの人が21人と歌い手の1.5倍です」と語ってました。

 筆者の経験として、ニコ動のライブは、ネットの動画だけで観ていた人を目の当たりにして、「ああ、こういう人がつくっていたんだ!」と両者をリンクできるのがすごくおもしろいところです。ミューマスは、ニコ生の中継が今回だけ無料。ファンはもちろん、最近、歌ってみた、演奏してみたって観てないなーという人も、要チェックです!

■関連サイト
週刊アスキーチャンネル(ニコニコチャンネル)
ニコニコミュージックマスター

■週刊アスキー 連載ページ『ネット早耳かわら版』
 リニューアルしてパワーアップしたネット情報満載の連載ページ。SNSを使いこなすテクニックやウェブアプリやサービスの紹介、ソーシャルメディアの話題など、盛りだくさんの4ページでお届けしている。

■著者紹介-広田稔
 ウェブサイト“ASCII.jp”でMacやネットサービスなどのネタを担当。初期からニコニコ動画を取材し、2007年には笛のお兄さんの「Fooさん」を取材(関連サイト)していたりして、有り体にいえば“ニコ厨”(ニコ動好きな人)、好きが高じて『ニコニコ動画めもりある ~ニコニコ大会議編~』という書籍を執筆。

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