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FacebookがMAD画像で占領!? 超局地的MAD祭りの顛末

2012年11月05日 21時30分更新

 無名のライターのMAD画像が、Facebookのタイムラインを埋め尽くすという、超局地的なMAD祭りが起きています。ちょっと不思議な現象です。

 MADとは、画像や動画などをいじって作る二次創作物のこと。ニコニコ動画などの人気MAD動画は、とても人気が高く、莫大な数のビュー数を稼いでいます。MAD動画は本来ならアニメや有名人、有名な映画のシーンなどが元ネタです。

FacebookがMAD画像で占領

 しかし今回ターゲットになったのは無名の人物。ITジャーナリストの三上洋氏で、セキュリティーや携帯電話などを専門にしています。Ustream草創期から続いている長寿番組『UstToday』(関連リンク)のパーソナリティーをつとめるなど、一部のジャンルでは知名度がありますが、有名人ではありません。

FacebookがMAD画像で占領

 今回の祭りはその三上氏が、ネット関連の事件のコメンテーターとしてテレビニュースに出演することから始まりました。全国放送の出演だけあって、放送後にはFacebookやTwitterに「テレビ観たよ~!」の声が多数。中にはテレビ画面を写真に撮って、報告としてアップする者も現われました。

FacebookがMAD画像で占領

 これに目を付けたのがMAD画像祭りの仕掛け人となったT氏。最初はテレビのテロップ部分を消して、書き換えただけの簡単なものでしたが、話題になるにつれエスカレート。そこでT氏は、他の人も加工しやすいように、テレビ画面のテロップを抜いた白素材をアップしてしまいます。

■“フリー素材三上洋”の誕生

 さらに何人かが”フリー素材三上洋”を元にMADを作り、三上氏のFacebookタイムラインに投下、それにコメントをつけるという”遊び”で盛り上がりました。文字ネタやアプリを使ったものから、本格的な加工画像まで、そのネタの多様さと下らなさからいくつもの“いいね!”が付いて、局地的な話題となりました。

FacebookがMAD画像で占領
FacebookがMAD画像で占領

 さらにT氏は、プーチン大統領と三上氏を合成したMADなどを矢継ぎ早に投下。もはや原型が分からず、話題の流れを知らないと、意味すら分からないそのMADは、別の人の手によりMAD動画へと進化。次第に”遊び”が”祭り”に拡大していきます。

FacebookがMAD画像で占領

 そのころ、また別の事件のニュース番組にコメンテーターとして出演する事になり、テレビの前では多くの人がカメラを構えて、さらに祭りは拡大しています。

FacebookがMAD画像で占領

 有名人がターゲットになるはずのMAD画像なのに、無名のジャーナリストがターゲットに。そして意味もわからず、ネット上で拡散するという不思議な事態が起きています。単なる内輪ウケが、ソーシャル上で広がる新しい現象なのかもしれません。三上洋氏とゆかいな仲間達の才能と時間の無駄遣いはまだまだ続きそうです。

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