2012年09月13日22時30分

スマホ向けは“Clover Trail+”Atomの最新ロードマップ:IDF2012【塩田紳二氏寄稿】

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IDF2012
↑IDFのセッションで使われたタブレット向けのAtomシリーズのロードマップ。
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↑こちらはスマートフォン向けのロードマップ。

 Windows 8とともに出荷予定のタブレットがいくつも発表されはじめたが、その中にはAtomプロセッサーを採用するものがいくつかある。そのプロセッサーは、“Clover Trail”というコードネームで呼ばれることがある。昨年、Atomのロードマップを改訂したインテルだが、実際の製品計画には、少し混乱が見られる。

 上記の画像は今回のIDFのセッションに使われた最新のロードマップだ。これによれば、Windows 8とともに出荷が始まる次世代のAtomプロセッサーは、“Clover Trail”(PC/タブレット向け)と“Clover Trail+”(スマートフォン向け)になる。

 インテルの現在のコードネームのルールでは、“~Trail”は、CPUや周辺デバイスなどを含んだ“プラットフォーム”の名称である。個々のプロセッサー(CPU)は“~ View”となり、この場合、CPUは“Clover View”と呼ばれる。ただし、この命名方法は、PC側で使われるもので、スマートフォン側では前世代のプラットフォームを“Medfield”(製品名としてはAtom Z2460)と呼んでおり、プロセッサー名などはあまり表に出していない。このあたりを整理したのが下記の表だ。

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 もともとの計画でも、PC側(タブレット向け)は、Clover Trailという名称だったのだが、スマートフォン側の名称はMedfieldのままで、その派生品としてZ2580とZ2000が計画されていた。

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↑今年4月に北京で行なわれたIDFでのMedfieldのロードマップ。

 ところが最新のロードマップでは、これらはMedfiledではなく、Clover Trail+という名前になっている。もともと、インテルはAtomプロセッサーをスマートフォンとPC向けで違う名前をつけていた。顧客も違えば、インテルから提供されるサポートなども違うためだ。

 今年1月のCESでは、Medfieldを採用するスマートフォンなどが展示され、実際に製造も始まっているようだが、ここにきて分かれていた名前を統合するからにはなにか理由がありそうだ。

 ただ、インテルの計画が大きく変わったわけでもない。もともとAtom系は、PCに比べるとゆっくりとプロセスやアーキテクチャーを改良していく予定だった。しかし、ARMプロセッサーを搭載するスマートフォンやタブレットが爆発的に増えたことで、業界の向きが大きく変わった。マイクロソフトは、Windows 8で本格的にタブレットに進出するだけでなく、ARMプロセッサーにもWindows 8を搭載し、さらには自社ブランドでハードウェアも販売する。これに対応して、インテルは昨年、プロセスやアーキテクチャーを急速に変えていく方向を発表していた。

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↑インテルが昨年示したAtomの開発計画。

 これまで、Windowsといえば、インテル(と互換CPU)だったが、ARMプロセッサーにもWindowsが乗ることは、インテルにとっては望ましい方向でもない。インテルにしてみれば、スマートフォン分野を「攻める」というよりも、既存のPC分野を取られないようにタブレット向けを強化して「防衛」する必要も出てきた。このため、ある程度の方向転換があったようだ。しかし、プロセス(製造方法)やアーキテクチャーについての変更ではなく、製品の位置づけ的な変更のようだ。

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