2012年09月12日13時06分

フルサイズのコンパクトカメラ『RX1』ソニー発表 Photokinaにも出品

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RX1
RX1 RX1
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 きゃ~、ソニーがやってくれました! 9月12日に、ソニーが35mmフルサイズのCMOSセンサーを搭載した、レンズ固定型のコンパクトカメラ『DSC-RX1』を発表。これまで“フルサイズ”といえば、“一眼レフ”のそれも上位モデルが当たり前で、もちろんミラーレス一眼はどれもAPS-Cサイズ以下の撮像素子を搭載している。

 そして、今年もブーム(?)が続いている“高級コンパクト”が各社から発売されているが、撮像素子は最大でもAPS-Cサイズ(約24×16㎜)だった。シグマのSDシリーズや富士フイルムの『X100』がそうである。

 一方、今回発表された『RX1』は約36×24ミリと、APS-Cの約2.3倍の面積をもつ35mmフルサイズセンサーを搭載したのが最大の特長であり、驚きなのである。想定価格はなんと25万円(!!!)で、発売は11月16日(金曜日)の予定だ。

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↑センサーのサイズ比較。左からフルサイズ、APS-C、1型、1/2.3型。

新開発のCMOSは受光効率UP

 RX1の撮像素子は有効約2430万画素の“Exmor”CMOSセンサーである。これは、同時発表となったフルサイズ一眼『α99』に搭載しているセンサーと同様に、オンチップレンズと受光部の距離を短くすることにより集光率を高めたうえ、個々の画素の受光面積も拡大。

『α900』と比べて飽和信号量で2.3倍、感度で1.5倍、ランダムノイズは半減している。ただし、α99が実用化している撮像素子による位相差AF機能はもっていないので、RX1でのオートフォーカスは、従来どおりコントラスト検出で行なわれる。

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エンジンもα99と同じだっ

 画像処理エンジンについてもα99とほぼ同じで、新型のBIONZと新開発のフロントエンドLSIによって、フルサイズセンサーがもたらす膨大な情報量を高速処理している。RX1もα99と同様に14bitのRAWデータ出力ができ、エリア分割によるノイズリダクションも可能なのだ。

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 例えば“夜のスカイツリー”を撮影した場合、カメラが画像を解析して、漆黒の夜空の部分はノイズを除去してキレイに表現し、ツリーはディティールを省略せずにクッキリと表現する、という処理を自動で瞬時にしてくれるわけである。

 最高ISOはマルチショットNR時の102400で、常用ISOは100から25600.拡張で低感度の50/64/80も指定可能だが、ダイナミックレンジが少々狭くなるそうである。連写は最高画素時に速度優先連続撮影で秒5コマ、通常モードでもAF-S時に秒2.5コマで撮れる。

 クリエイティブスタイルやピクチャーエフェクト、シーンセレクションなどなど、もちろんフル搭載で、おなじみのスイングパノラマ、オレの大好きなDレンジオプチマイザーもレベル5まで搭載しているから、マニュアルでジックリから、片手でJPEGでパチパチ撮りもできる。

 片手で思い出したが、手ブレ補正機能は付いていない。光学式も素子移動式もデジタル式もなくて、動画撮影時のみデジタル式が可能だ。レンズの明るさと高感度で切りぬけるしかないのはちょっと残念である。

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↑同時発表の『α99』と並べて比較。
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レンズは天下のカールツァイスT*

 素子がフルサイズとなると、気になるのはレンズの描写力だ.レンズ交換ができないから、そこは天下のカールツァイスが登場となる、『ゾナーT* 35mm F2.0』は7群8枚構成で、AAレンズを含む非球面レンズを3枚おごっている。

 絞りは9枚羽根で、F2.0から11までほぼ円形になるよう設計されているので、キレイなボケ味が期待できる。28mmのほうが好きなオレとしてはちょっとアレなのだが、ソニーとしては「きちんとポートレートが撮れるレンズを載せたかった」ということで、もちろん納得なのである。ズームレンズも便利だけれど、“フルサイズセンサーで最高画質を”というコンセプトからいうと、最初は単焦点で勝負ということだろう。

 撮影距離は30センチから無限遠で、マクロモード時は20センチから35センチとなる。この切り換えはレンズの円環で行なうようになっていて、グルっと回すとレンズ全体が前方に繰り出して、最大撮影倍率は0.26倍となる。

 焦点調節はインナー方式なので、AFでレンズが出入りすることはない.シャッターはレンズシャッターながら、30秒から最高2000分の1秒を実現している。

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フルサイズで撮るフルHDムービーも魅力

 動画撮影機能はAVCHDでフルHD(1920×1080ドット/60P)=28Mでの記録が可能.映画ふうの24Pでの記録もできる。また、動画撮影時には電子式の手ブレ補正が効き、16対9の通常撮影では焦点距離が37mmだが、手ブレ補正をONにするとセンサーの使用部分が小さくなるため、焦点距離の換算値は44mmとなる。

 と聞くとワイドコンバーターが欲しくなるかもしれないが、当初は準備していないそうだ。最高級一眼レフや同時発表の『G900』(35万円)が必要なフルサイズ素子でのフルHD撮影が、このコンパクトカメラで撮影できるのだからこれも魅力なのである。


シンプルデザインをマグネシウム外装で

 写真でわかるとおり、直線を基調にしたデザインはシンプルで本体両側のカーブがちょっとラ〇カな気分を出している。それに比べてレンズはさすがに大きく、本体の上下ギリギリの径がある.大きいぶん、レンズは握りやすく、手前の絞りリングは3分の1目盛でクリック感がありキモチがいい。

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↑サイズは幅が113.3ミリ、高さが65.4ミリ、奥行きが69.6ミリと、明るいレンズのおかげで(?)、高さより奥行きのほうが長い。
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 本体の外装はマグネシウムを使っており、重量はバッテリー、メモリースティック デュオ込みで482グラムと、『FinePix X100』とほぼ同等である。レンズの付け根の部分がオレンジ色のメタリックになっているのは、ソニーのフルサイズ機のシンボルだそうで、α99やVG900とオソロである。


EVFはもちろん235万画素ですよ

 EVFフェチのオレが真っ先に気になったEVFはもちろんオプションで装着可能。ちなみに、RX1のアクセサリーシューは、α99で新規に搭載された“マルチインターフェイスシュー”である。つまり、旧ミノルタ型もNEX型でもなく、一般型のシューで、奥のほうに独自の接点がズラリと並んでいる。ここに、オプションのEVF『FDA-EA1MK』を装着できる。

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 コレはNEX用の『EV1S』や『NEX-7』や『α77』、『α99』に内蔵しているEVFと同じ、XGA(1024×768ドット表示)の有機ELパネルを使ったもの。アイピースはNEXと同じカタめのものと、大型の柔らかめのものの2つが付属する。
 価格は4万4100円とNEX用の3万4650円より約1万円もお高くなっているので、きっと光学系が向上していることを期待しておこう。

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レンズフードが1万円OVERですが……

 さて、こんなカメラを買ってしまったら、当然ほかのオプションも気になるわけで、まずはレンズフードが別売でもって1万3238円でございます.そして好きなヒトはゼッタイ欲しくなる『ZEISS』ロゴ入りの光学ビューファインダーキット『FDA-V1K』(4万9350円)。

 親指の置き場を提供するサムグリップが1万9950円で、ジャケットケースは2万2050円でござる。
 新型シュー対応のストロボはα99と同時発表の『F60M』が直結可能だが、これはアタマが重くなりすぎるのであまり実用的ではない。RX1に似合う小型ストロボが待たれるところだ。シューアダプターを使えば、α用のアクセサリーも付くけど、スマートではないのからあまりやりたくない。逆に標準型シュー用の汎用アクセサリーをいろいろ付けて楽しめるのはありがたい。

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ワイヤーレリーズを掘り起こしておこう!!

 アクセで思い出したが、RX1のシャッターボタンの中央にはネジ穴がある。はい、そうです。レリーズ穴があるのです。
 なので、ワイヤーやエアー式の、昔なつかしのレリーズやゼンマイを内蔵したセルフタイマーも装着できるのだ(たぶん)。なんとすばらしい工夫でしょうか。ベテランのカメラファンのみなさんは、たぶん何年も使ってないレリーズを部屋の中から探しておこう。
 逆に、α&NEXシリーズでおなじみの、赤外線のリモートコマンダーは使えないのは残念。IRを使ったサードパーティー製のインターバルタイマーなども使えないワケで、最高機種としてはここは削ってほしくなかったところである。

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25万円は高いのか&オレ的感想

 というわけで、本体の市場想定価格は25万円前後でございます。もちろん「20万円を切ってくれればな~」とは思うが、α99と同じ最先端のフルサイズCMOSに、フルサイズ用のツァイスの35mmF2.0と、値段を考えると納得なお値段。

 例えばコシナが販売しているマニュアルフォーカスのレンズでも、ビオゴンT*の35mmF2.0 (ZMマウント)は9万5000円。ディスタゴンT*の35mmF2.0(ZEマウント)は9万7000円だったりね。んでもって、ソニーのGレンズ35mmF1.4は19万7400円ですからねえお客さん。勘弁してくださいよというわけである。
 説明によると、RX1に搭載しているレンズは交換レンズとは違って、この本体専用設定なので、Gレンズ35mmよりMTF曲線が格段に良いそうである。

 まだ可動機を触ってもいないのだが、2005年11月に発売された『DCS-R1』を2台持っているオレとしては、RX1を正当後継者に任命しておこう。今年6月に発売した『DCS-RX100』もとてもいいカメラなのだが、EVFが付かないところでパスしたキミやボクは、やはりこの場合RX1を買わないといけないんだろうね~。Photokina2012でまだまだいろいろなカメラが出るだろうけど、ここまでイってしまった子は出てこないような気がしますよ、ええ、たぶん、おそらく。

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