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スマホやタブレット以外の市場も狙うクアルコム:COMPUTEX TAIPEI

2012年06月05日 16時30分更新

 クアルコムは6月5日、COMPUTEX TAIPEI会場そばのグランドハイアット台北にて、プレスカンファレンスを開催した。
 カンファレンスでは、現在リリースされているSnapdragon S4シリーズを新たに4つのカテゴリーに分けてブランド展開していくことを発表。新しいブランドは下記のとおり。

S4 Prime
スマートテレビやセットトップボックス用のハイエンドCPU。

S4 Pro
タブレットや薄型のモバイル用PC向けのCPU。

S4 Plus
ハイエンドスマートフォンやタブレット向けのCPU。

S4 Play
メールやメッセージングなど動作の軽い作業画メインのローエンドモバイルデバイス向け。

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↑スマートテレビ用の“S4 Prime”から、ローエンドモバイル端末用の“S4 Play”まで、4つのブランドで展開。
 

 S4 Proに関しては、2月にバルセロナで開催されたMWCで既に発表されており、MSM8960がこれにあたる。そのほかどのモデル番号がどのブランドとなるか、詳細は公表されていない。

 ポイントとなるのは、スマートフォン以外へSnapdragonの普及を目指していること。Windows 8をきっかけにしてタブレットやモバイルPCはもちろん、スマートテレビの普及を見越して、テレビ関連デバイスへの進出を狙っている。

 プレスカンファレンス会場に併設されたデモブースでは、2月開催のCESで発表した、クアッドコアCPU MPQ8064を搭載したスマートTVを展示。そのほか、Windows RTを搭載したタブレットや、Snapdragonの特徴である“非同期型CPU”の動作デモなどを行なっていた。

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↑MPQ8064を搭載したスマートTV。動画を見ながら画面を分割して、ウェブブラウジングといった作業もサクサクこなす。

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↑Windows RTを搭載したテスト機。CPUはこの夏に日本で発売されるスマホでも数多く採用されているMSM8960を搭載。

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↑同社のWindows RTへの取り組みは約2年前からで、試作機も多数製作している。

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↑クアッドコアの動作テストの様子。4つの画面がそれぞれ別のコアで動作しており、周波数が表示されている。

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↑Snapdragon採用スマホと、それ以外のCPUを搭載したスマホで、バターを溶かす発熱テストを行なった動画のキャプチャー。テスト動画は、下記の関連サイトにてリンクを掲載しているので、気になる方はのぞいてみてほしい。

 残念ながら、Snapdragon S4以降のロードマップなどについては発表はなかった。クアッドコアCPUのリリースという点では、ライバルとなるNVIDIAやサムスンに一歩遅れを取っているだけに、今後の展開に期待したい。

■関連サイト
QUALCOMM
発熱テスト動画

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