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引越し記念! よりぬき東京カレー日記(4)

ホンコンの出没スポット(後編)

2006年07月08日 00時00分更新

 香港の何が好きかというと、いちばんは「ご飯」だ。

 あとは、ゴチャゴチャしたところ。雑居ビル、電脳、80年代の半ばにはもうあったジャパニメ文化とか、フィギュアやアノマニスデザイン系の香港の造形そのものがいい。食べ物だと、街のふつうのレストランのご飯モノとか、冬季限定の土鍋飯とか、そういう食べ物のほうがいい。

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●得如酒樓(上海街)

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 九龍で飲茶ならのお店(九龍油麻地上海街376-378号)。台所用品とか、香木を売っているお店とか、上海街をブラブラ行くのも楽しい。私の好きな焼肉飯。

●鴻星海鮮酒家(尖沙咀)

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 潮州人のGさんに連れて行ってもらった潮州料理のお店。どうも私は、広東料理よりも客家料理とか潮州料理とかのほうが好きみたいだ。写真は、香港では「大閘蟹」(上海蟹)よりも上とされる「黄油蟹」。

●好好上海小館(旺角)

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 香港在住のケータイ研究家のYさんに教えていただいたお店。上海と店名にあるんだけど「四川水煮名菜」って書いてある。私のお薦めは、「四川風ピリ辛ワンタン」(旺角花園街3-5)。

●義順牛[女乃]公司(あちこち)

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 香港の街を歩き疲れたら、牛乳プリン、パパイヤミルクはいかが? お土産にここの器類もなかなかカワイイ(旺角西洋菜街246-248號など)。

●北京酒楼(佐敦)

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 地元の人たちでごった返す北京料理店。写真は北京しゃぶしゃぶ。卵白と蟹肉のフワフワ炒めとかもお勧め。MTR佐敦駅C1出口を出てネーザンロード沿い(電話:27301315)。

●黄金電脳商場/高登電脳中心(シャンシュイポ)

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 香港の私の心のふるさとみたいなところ。初めて行ったときMTRの駅から出ると、その前で子供がドラム缶を切ったナベで何やら焼いて売っていた。生ジュースは一杯1元(14円)の時代。そんなアップルII互換機が中心だった時代から、香港の電脳ビルはいくつも誕生しては消えていった。灣仔電脳城とか、298電脳特区とか、Sim Cityとか、いろいろ行ってはみるけど、結局はここなのだ。むかし、店内に「写真撮ると殺す」の表示があったけどいまはないか?

●鴨寮街(シャンシュイポ)

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 MTRの駅から黄金電脳商場とは反対側に出るとある露天の電気街。正確には、工具店などが並びその前の路上に屋台の電気屋さんが並ぶ。ペットボトルくらいの大きさの昔の携帯電話に凝ったことがあり、このあたりで部品を探し回った経験あり。

●先達広場(旺角)

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 すっかり有名になった携帯電話ショップの集合ビル。アーガイル街。

●皆旺商場(旺角)

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 香港の渋谷(?)ともいわれる旺角は、やっぱ若い目の子たちのお店がいっぱい。伝統のジャパニメデパート「信和中心」もまだ頑張っているが、新しいスポットも次々できている。先達広場の先にあるフィギュア店の集まったビル。

●土鍋飯=保/火仔飯のお店(街中)

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 たぶん、私がいちばん好きな香港の料理は、土鍋飯。冬季限定だが、お店の外にズラリとガスコンロが二段、三段と並び調理されている。実は、日本ではなかなかあの味が再現されていない。「ありますよ」などと言われて行ってみると、毎回のように裏切られてしまう。というよりも、日本でちゃんと香港風の土鍋飯を出すお店があったら是非ともお知らせいただきたい。

●大榮華酒樓(元朗)

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 「元朗」(ユンロン)ってガイドブックでもなかなか載ってないんではないかと思う。ちょっと前まで尖沙咀からタクシーを1時間以上も飛ばさないとたどり着けなかったところ。ところが、ここが香港の“食”のメッカなのだ。日本進出もはたした「許留山」、さらには「好到底麺家」、「佳記甜店」といった有名老舗の本店がたくさんある。尖沙咀や銅鑼湾をウロチョロしていても旨いものは食えんゾと言いたくなる。

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 この元朗に「食神」と呼ばれる香港人なら知らない人はないという料理人が、本拠地とするレストランがあった(元朗安寧路2至6号樓、TEL 2476-9888)。「食神」っていえば、「少林サッカー」でおなじみの周星馳の監督・脚本・主演の映画があるのはご存じのどおり。食神こと梁文韜氏は、そのリアル版と考えていただくと分かりやすい。香港特別行政区長官の董建華氏が客を招いて宴を催すのに使い、世界的に最高クラスの美食クラブである「CHAINE DES ROTISSEURS」や「COMMANDERIE DE CORDONS BLEUS  FRANCE」からゴールドメダルを授与されている食神の料理。もっとも、食神の料理は、贅を尽くした料理というよりも、なんでもない身近な材料を吟味して料理を作っている。ストーリーは、全然違うけど、食材の種類が勝負でない点はレイ家菜と共通する。ここは、「圍村」というところの料理。

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 豚の下アゴの醤油焼きとバラ露酒と梅干を使った排骨、生醤焼猪下巴と梅醤一字排。

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 鶏のレバーと豚肉のショウガ焼き、老薑汁焼鳳肝。

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 ニンニクとカボチャを蒸した料理、金銀蒜蒸南瓜。

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 中国料理では定番の蒸し魚の料理。

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 鳳凰蟹肉炒長遠という料理。

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 野生の米を鉢に押し付けて蒸したもので、油と特製の醤油をまぜて食べる。[缶本]仔蒸飯。一番のビンボー料理とも言えるが、これが死ぬほど旨い。

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 里芋の田舎風蒸し料理で家郷蒸芋泥。

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 独特の三段構成のマーラーカオ。

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 デザート。

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 写真は2005年12月の銅鑼湾で見つけた看板。鴻福堂というスープ屋さんチェーンで食神の味が楽しめるらしい。

【筆者近況】
遠藤諭(えんどう さとし)
アスキー総合研究所所長。同研究所の「メディア&コンテンツサーベイ」の2012年版の販売を開始。その調査結果をもとに書いた「戦後最大のメディアの椅子取りゲームが始まっている」が業界で話題になっている。2012年4月よりTOKYO MXの「チェックタイム」(朝7:00~8:00)で「東京ITニュース」のコメンテータをつとめている。
■関連サイト
・Twitter:@hortense667
・Facebook:遠藤諭

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