2012年03月29日22時00分

オープンソース開発により航続距離351キロを実現したEV試作車『SIM-WIL』が完成!

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EV試作車『SIM-WIL』

 3月28日、電気自動車(EV)の開発と技術の普及を目指すベンチャー企業SIM-Driveが、昨年1月から開発を行なってきた先行開発車第2号の完成を発表。“With Innovation and Link”の頭文字を取って『SIM-WIL』と名付けられた電気自動車をお披露目しました。

ベールがはがされ、淡い紫色“フジ・バイオレット”の車体が登場!
EV試作車『SIM-WIL』

 SIM-WILの特徴は、なんといってもその航続距離。1回の充電で351キロ(JC08モード)もの距離を走ることができます。およそ東京から名古屋までを走りきれるわけで、これは驚異の数字。ちなみに、同じ電気自動車である日産『リーフ』の航続距離は200キロ(JC08モード)です。

 そのうえで、小型車(Bセグメント)クラスの外観ながら大型車(Eセグメント)クラスの室内空間を確保。さらに、従来の電気自動車のイメージを覆し、時速0→100キロの加速時間で中級レベルのスポーツカーに匹敵する5.4秒を実現しています。

 これらを実現したのは、SIM-Driveが誇る高い技術力。なかでも、4輪すべてにモーターを搭載する“ダイレクトドライブ方式インホイールモーター”と、バッテリーやインバーターを内蔵する“コンポーネントビルトイン式フレーム”という2つの基幹技術によるところが大きいそうです。

車内には十分なスペースを確保
EV試作車『SIM-WIL』
ホイールの内側にモーターが!
EV試作車『SIM-WIL』

 さらに、SIM-Driveの先行開発車事業には、ほかにない大きな特徴があります。それは、電気自動車事業に参入したいさまざまな業界の企業や団体が開発に参加し、最終的には事業の成果品である仕様書や基本図表、試験成績書が提供される“オープンソース”のビジネスモデルを採用していること。参加機関は2000万円の参加費を支払い、SIM-Driveとの協働により約1年の期間をかけて、新しい概念のクルマをゼロから開発することになるのです。

 今回のSIM-WILの開発には、旭化成やカーメイト、タカタ、デュポン、東北電力、凸版印刷、BOSCH、ミツウロコなど34機関が参加。一見、クルマ業界に関係がなさそうな企業名も含まれていますが、これらの機関から提供された47種類の技術が実車に採用されています。

 そして、SIM-WILの生産は、SIM-Drive自身が行なうわけではないというのも特徴。SIM-Driveはあくまでも試作車の開発を行なう会社であり、今後は2014年の量産化を目標に、今回の事業に参加した34機関が取り組みを進めることになります。

EV試作車『SIM-WIL』 EV試作車『SIM-WIL』

 さて、今回の発表会では、先行開発車第3号事業の開始も明らかにされました。

 第3号の開発で核となるのは、スマートハウスやスマートシティー、スマートグリッドと電気自動車を結ぶ“スマートトランスポーテーション”という概念です。そのため、開発には自動車関連企業に限らず、住宅メーカーや電機、空調などさまざまな業種の企業が参加しています。試作車は来年3月の完成を目指すとのこと。どんなクルマが姿を現わすのか、とても楽しみですね。

以下、発表会のあとに行なわれた試乗会の模様を写真でレポートします。

さわやかで軽快なイメージのSIM-WIL

EV試作車『SIM-WIL』 EV試作車『SIM-WIL』
EV試作車『SIM-WIL』 EV試作車『SIM-WIL』

こちらは先行開発車第1号『SIM-LEI』

EV試作車『SIM-WIL』 EV試作車『SIM-WIL』 EV試作車『SIM-WIL』

■関連サイト
SIM-Drive

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