週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ファミコンのピコピコとJ-POPが融合!? 新作が話題のサカモト教授に緊急取材!!

2012年01月10日 18時00分更新

 12月末にJ-POPのカバー集『サカモト教授の8bitジュークボックス』を発売したサカモト教授にお話を伺いました。週刊アスキー1月24日号(1月10日発売)にはプレイリストと教授ならではの愛用品も掲載中。併せてチェックしてください!

20120110ma02

美味しい部分をつまみ食い

――新作はJ-POPの名曲カバーメドレーが聴ける一枚です。

サカモト 以前僕がニコニコ動画にアップしたファミコンのメドレーが、とても好評だったんです。いつもはゲーム音楽を中心にカバーしていますが、その流れをくんでJ-POPのカバーに挑戦しました。1曲ごとにつくりこむ方法もありましたが、勢いのあるノンストップメドレーにして、短時間に名曲の美味しい部分をつまみ食いできるようにしたんですよ。

――J-POPとゲーム音楽の共通点はどの部分でしょうか?

サカモト 繰り返し耳にすることで、過去の記憶や体験と密接に結びつく部分だと思います。この2つがミックスされたことで幼少のころの思い出が鮮明に蘇ると思うし、楽曲自体のおもしろさも倍増しているはず。今回のアルバムに関しては特に1980年代に生きた世代の方がグッとくるはずだと思っていますね。

――なぜ、ゲーム音楽ではなく、あえてJ-POPのカバーを?

サカモト 僕の中でのひとつの答えだと考えているんです。前作のオリジナルアルバムが評価されて、音楽業界とのつながりを感じられた、なので、このタイミングで「ゲーム音楽以外もサカモト教授はやるんだよ!」と言いたかったと。もちろんゲーム音楽に関しても、今まではカバーする側だったのがつくる側にもなれたりと、自分にとって本当に大事な要素。許諾が取れれば、カバーしたいと企画は常に温めているんです。

――そのゲーム音楽ですが、実際にバンダイナムコゲームスの『勇現会社ブレイブカンパニー』で音楽を担当されていますね。

サカモト 今まで演奏していた側がつくる側になれたというのはとても大きいですね。演奏家がゲーム音楽の作曲家にとして、若い世代にゲーム音楽の良さを伝えていけるのですごくうれしく思っています。

思い出を壊さないように

――カバーをやる上で大事にした部分はなんでしょうか?

サカモト リスナーの思い出を壊さないようにAメロ、Bメロ、サビ、その流れは絶対に崩さないようにしました。それと僕らしさの“ピコピコした音色”をメロディーラインに必ず使うかわりに、聴かせるべき部分や、バックの音はあえてピコピコとは違う音を入れてみたんです。

――あえて違う音を使う意味は。

サカモト もっと音楽シーンにつながる幅広い音づくりをしたいと考えているからですね。自分はゲームの音を鳴らす“チップチューンの人”ではなく、“ピコピコの人”だとも思っているんです。将来的にはオーガニックな音とピコピコを融合できたらいいなと考えています。

――違う音が入ることでより曲が華やかになりますね。

サカモト ジャケットはいかついですが音は華やか。8ビットの音要素である矩形波、パルス派(2種類)を女子に擬人化して、歌わせている設定なんです。PVもカワイくしているので、そちらも併せて楽しんでください!

――では、最後に、今回の新作を称すると?

サカモト 新作は、前回のオリジナルで音楽業界と触れ合ったことで出た、ひとつの答えのような気がしています。自分は8ビット世代のプレシャスメモリー請負人という肩書があるのですが、もうひとつのプレシャスメモリーですね。ゲーム音楽と同じくらい、意味をもっている80~90年代のJ-POP。それをゲーム音楽側からやってみたその答えが新作なんだと思います。

サカモト教授 ニューアルバム
『サカモト教授の8bitジュークボックス』

あの名曲がピコピコで蘇る!?

J-POPの名曲をメドレーでカバーした新作は、ピコピコサウンドと名曲がおいしく融合! ゲームファンのみならず、J-POPファンも納得の仕上がりだ。
●1890円 ●発売中 ●関連ページ ラストラム 

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう