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どのへんが炎なのか見極めたい! 話題の米Amazon『Kindle Fire』実機レポート

2011年11月28日 17時30分更新

文● 中山智  編集●KONOSU

 米アマゾンの電子書籍リーダー、初のカラー液晶モデル『Kindle Fire』が11月15日に発売を開始した。

 インターコミュニケーションズは、11月24日から海外向けのレンタルモバイルルーター『MiFi』のレンタル利用者に向けた、『Kindle Fire』オプションレンタルサービスを開始。海外195ヵ国・地域渡航時のデータ通信サービスの使い放題プラン(1日1280円)に、『Kindle Fire』がセットになって、1日315円でレンタルできる。米国に行く予定があるガジェッターなら借りずにいられない……というわけで借りてみました。

kindle fire

 アンドロイドOS2.3.4をベースにした独自のインターフェースを採用した製品で、あくまでも“アマゾンの電子コンテンツを気軽に買うためのタブレット”といった位置づけ。Amazon.comでのみ発売され、発送は米国内のみ。だいたい7インチタブレットの相場が2~5万円のなかで、199ドル(約1万5400円)と驚くほど安い。ただし、3G版はなく、WiFi版のみ。日本語入力はできない。

 CPUはOMAP4430(1GHz:デュアルコア)、液晶はIPS7インチ(600×1024ドット)、内部メモリーは8GB。バッテリー容量は非公開だが、公式には読書時約8時間、ビデオ再生時約7.5時間となっている。

Kindle Fire

 サイズは約120(W)×11.4(D)×190(H)ミリ、重さは実測値で約412グラム。薄さと軽さで話題になった第2世代Kindleよりも小さいが、重さは約124グラム増えてずっしりとした印象。

Kindle Fire

 サイド部分には端子類は一切なく、上面にステレオスピーカー、下面に電源ボタン、マイクロUSB2.0入力端子、イヤホンジャック。

Kindle Fire

 起動後、最初にAmazon.comのアカウントを登録する必要がある。先にも述べたとおり、あくまでも“アマゾンに登録された電子コンテンツを気軽に買うためのタブレット”なので、それがないと始まらない。

 登録すると、ドキュメントファイル変換に利用するKindle端末専用のアドレスが提供される(weeklyascii@Kindle.comといったもの。一般のメールとしての利用とは違い、このアドレスにWordやPDFなどのファイルをメールすると、Kindle用のフォーマットに変換して、Kindle端末に吐き出すためのものだ)。

Kindle Fire

 ホーム画面の上部タッチでメニューが出現(画面左)。音量調整などの操作ボタン。音楽を再生しながら本を読んだりもできるが、その際はスライドバーの下にファイル名が流れる。セキュリティーやメモリー利用状況、アカウント変更などは“More...”で設定(画面右)できる。

Kindle Fire

 ストア画面(左からアプリ、動画、音楽、電子書籍)。ボタンを押せばすぐにダウンロード購入でき、ふだん使っているAmazon.co.jpカート以上に、“欲しい→買っちゃった”のスピードが上がりそうな印象。アンドロイドアプリは、アマゾン専用ストアに登録されたものだけが買えるしくみだ。

 ただし米Amazon.com専用機のため、日本からアクセスしても書籍以外のコンテンツはすべて購入不可能。動画のラインアップは映画や海外ドラマシリーズがズラッとそろっていて、だいぶうらやましい気持ちになる。

Kindle Fire

 読書時はページの前後を先読みするため、従来機と比べるとページめくりがスムーズ。挿し絵の拡大表示もでき、雑誌やガイドブックも見やすい。書籍は文字の大小や拡大表示だけでなく、背景の色や行間の調整、フォントも自由に変更可能。実際に、USB経由でPCから音楽や写真、PDFを取り込んでの閲覧も問題なくできた。

Kindle Fire

 ウェブ閲覧も快適。ただ、クラウドとの分散処理で高速化する『Silk』システムを搭載していると話題になったが、実感としては、それほど速さを体感することはなかった。YouTubeの再生もできる。

Kindle Fire

 ホーム画面には検索フォームが用意され、端末内のデータかウェブサイトをタッチで切り替えて検索できる。Yahoo!やGoogleなどの検索サービスだけでなく、WikiPedia、Twitter、Facebookなどに絞り込んでの検索も可能だ。

 ふだんからAmazonの購入ボタンを押しがちな人々にとっては、日本版が発売されたら確実に買ってしまいそうな要素がたっぷり詰まっている『Kindle Fire』。日本版の登場を心待ちにしつつ、米国に行く予定がある人はぜひ、グローバルデータのレンタルプランでその実力試してみよう。

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