週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

超小型デジイチ『PENTAX Q』発表、小型カメラの真打ち登場!! 

2011年06月23日 14時00分更新

 ペンタックスは、レンズ交換式のデジタルカメラ『PENTAX Q(キュー)』を発売する。予想実売価格は『PENTAX Qレンズキット』が約7万円前後、『PENTAX Qダブルレンズキット』が9万円前後。ボディーサイズと重量は、98(W)×31(D)×57.5(H)ミリで約200グラム(電池、メディア込み)とコンパクト機なみ。

『PENTAX Qレンズキット』には、35ミリ換算で47mmの単焦点レンズが付属、『PENTAX Qダブルレンズキット』には、47mm単焦点+35ミリ換算で27.5~83mmの標準ズームレンズが付属する。気になる発売日は“近日発売予定”とのこと。

PENTAX_Q
↑『PENTAX Q』とレンズ4本を手にし、笑顔すぎる宮野編集長。

 小型化を実現したのは、新開発の“Q(キュー)マウント”。

 1/2.3型の裏面CMOSセンサーを備え、超小型なレンズを搭載する。

PENTAX_Q
↑同社のエントリー向けデジタル一眼レフ『K-r』(Kマウント)と比較。マウント中央部がセンサー。

 手の平サイズで、おもちゃみたいだが、つくりはホンモノ。手ブレ補正機構も備え、マグネシウム合金ボディーで、有効画素数は1240万ドット。ISO6400の高感度撮影や、絞り優先自動露出にも対応する。

 1/2.3型の裏面CMOSセンサーは、コンパクト機でも使われているセンサーだが、低ノイズ性に優れる特徴をもつ。それに加えて、『645D』や『K-5』、『K-r』など、同社のデジタル一眼レフを手がけたスタッフが画像処理エンジンを手がけた本気作。

PENTAX_Q
↑カラーはブラックとホワイトの2色。

 モードダイヤルに“BC”(ボケコントロール)を搭載したのも特徴で、ピント位置や被写体への距離をカメラが判断し、“ボケ”の画像処理を実行するもの。この“BC”は、背景ボケだけではなく、被写体の前にあるものをぼかす“前ボケ”も可能。デジタル一眼の魅力である“ボケ味”をいかした撮影が、カメラ任せで気軽に楽しめる。

PENTAX_Q
↑手のひらにスッポリ。というか手より小さい。
PENTAX_Q
↑手乗りにしてみたところ。

 新規のマウントは、専用レンズ5本を同時にラインアップ。

ベーシックなタイプは2本。
●『PENTAX-01 STANDARD PRIME』(ボディーとのセットのみ)は 35ミリ換算で47mmの単焦点レンズ
●『PENTAX-02 STANDARD ZOOM』(予想実売価格2万円台半ば)は35ミリ換算で27.5~83mmの標準ズームレンズ
 

 魚眼レンズと、トイカメラふうの個性的な写真が撮れるユニークレンズは3本。
●『PENTAX-03 FISH EYE』(予想実売価格1万円前後)は35ミリ換算で17.5mmの魚眼レンズ
●『PENTAX-04 TOY LENS WIDE』(予想実売価格6000円前後)は35ミリ換算で35mm
●『PENTAX-05 TOY LENS TELEPHOTO』(予想実売価格6000円前後)は35ミリ換算で100mmの魚眼レンズ

 レンズにボディーと同じ“近日発売予定”。 

PENTAX_Q
↑レンズ5本が手のひらに!!
PENTAX_Q
↑上から見た図。

 レンズの重さは、『02』の標準ズームが96グラムといちばん重い。
『01』が37グラム、『03』が29グラム、『04』が21グラム、『05』が18グラム。
といっても、最も重い『02』を装備しても、撮影時重量は296グラムとかなり軽量。


「これだけ軽いし、機能は期待できないじゃないの?」とかとか思いがちだが、あなどれないのがこのレンズ。『01』と『02』は、このサイズの中に絞りとNDフィルターを内蔵し、フォーカスやシャッター、絞り、NDフィルターを電子制御する実力派。『03』~『05』は、いろいろ撮ってみると楽しい遊べるレンズたち。

PENTAX_Q
↑同社の『K-r』と比較。『K-r』も決して大きくないんですよコレ。

 レンズ交換時にゴミが入ってしまうのが心配になるが、同社のデジタル一眼レフ『K-5』 と同様に、イメージセンサー部を超音波振動させて、ゴミを除去する機構“DRII(Dust Removal II)”を搭載するので安心。

 デジタル一眼のデメリットでもある“大きさ&重さ”を解消し、メリットのボケを使った撮影が存分に楽しめる。おまけに安価なレンズ群を用意しているため、気軽にレンズを変えて違う世界を撮影するという、まさにデジタル一眼のいいとこどりをした製品なのだ。

PENTAX_Q
↑『K-r』の標準ズームレンズと並べてみた。小ささがわかる。

 ペンタックスといえば、最近では星空追っかけ機能付きGPSユニット『O-GPS1』や、カラーリングに富んだデジタル一眼レフなど、ユニークなカメラ機器を出し続けるカメラメーカー。 『PENTAX Q』は、レンズにナンバリングをしており、今後の展開にも期待! 遊びを知っているカメラメーカーだからこそつくれる、本気を見せてくれる1台となりそうだ。

『PENTAX Q』SPEC
有効画素数  1240万画素
レンズマウント  ペンタックスQマウント
手ブレ補正機構  撮像素子シフト式
記録メディア  SD(XC/HC)カード
画像ファイル形式  RAW(DNG)、JPEG
動画ファイル形式  MPEG-4 AVC、H.264 (1920×1080ドット:30fps)
液晶  3インチTFT(約46万ドット)
サイズ(ボディー)  98(W)×31(D)×57.5(H)mm
重量(ボディー)  約200g(電池、SDカード込み)

 

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう