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iOS 4.2アップデートが公開! iPadでもマルチタスクやフォルダー分類が可能に

2010年11月22日 22時32分更新

 2010年11月22日22時半、ついにアップルからiOS 4.2アップデートが一般公開されました! iPhoneではすでにiOS 4の恩恵を受けているので、今回はおもにiPadの機能変更について語りたいと思います。

 まず一番の目玉は、iPadでマルチタスクが実現したところ。今までiPadのOSはiOS 3.2だったので、iPhone 4やiPhone 3GSでいち早く実現していたマルチタスクができませんでした。今回のアップデートで、ようやくiPadでも複数のアプリを高速に切り替えて使えるようになったワケです。

 実行中のアプリを切り替えるには、ホームボタンを素早く2度押し。すると、下のような画面がニュッと現われます。今までもアップル製の標準アプリはバックグラウンドでも動作していましたが、iOS 4からはサードパーティー製アプリも(アップルが許した処理だけ)バックグラウンドで動作し続けることが可能になりました。例えば、ネットラジオを聞きながらワープロで文書を作成したり、ゲーム途中で別のアプリを使って、またそのゲームにすばやく戻る、といった使い方ができます。

 米アップルのiOS担当プロダクトマネージャー、スコット・ブロドリックさんの説明によると、「iOSのマルチタスクには、2種類あります。ひとつはバックグラウンドに廻ったら、今までの作業内容を保ったままサスペンドモードに入り、次回起動時には高速に前の状態に復帰する“ファスト・アプ・スイッチ”というもの。これは、バックグラウンドに廻ったアプリがバッテリーやCPUパワーを喰い尽くすのを防ぐためです。もうひとつは、音楽再生やGPS位置情報のように、バックグラウンドでも動作し続けるモードです」とのこと。“すべてのアプリがバックグラウンドで動作し続ける必要はない”という思い切った切り分けだが、iPhoneやiPadのようにメモリー容量が限りあるデバイスでは現実的な手段といえるでしょう。

iOS 4.2アップデートが公開!:ホームボタン2度押し
↑ホームボタン2度押しで、実行中のアプリ切り替え画面を表示。

 
 さらにこの画面を一番左までスクロールすると、画面の回転ロックや輝度、ボリュームをコントロールすることができます。iPhoneではこのボタンを使っても画面を縦方向(ポートレイトモード)にしか固定できませんが、iPadでは横方向(ランドスケープモード)固定もできます。

 画面の回転ロックがソフト的にできるようになったため、従来は画面の回転ロックを行なっていたiPad右側面のスイッチは、音のミュートボタンに機能が変更されました。私のiPadは、買ってそうそうにこのボタンが壊れてしまったので(早く直せって?)、画面の回転ロックがソフト的にできるようになったのは非常にうれしいです!

 ブロドリックさんの説明によると、「iPadの回転ロックボタンがミュートボタンに変わったのは、iPhoneと操作感が統一されるというメリットがあります。また、ボタンひとつで簡単に消音できるので、寝る前にこのボタンでミュートにしておけば、就寝中にメールの着信音や共有予定の通知音に悩まされずに済みますよ」とのこと。

iOS 4.2アップデートが公開!:回転ロックボタン、輝度コントローラー、iPod制御ボタン、ボリュームコントローラー
↑アプリ切り替え画面を一番左までスクロールすると、画面の回転ロックボタン(一番左)や、輝度コントローラー、iPod制御ボタン、ボリュームコントローラーが現われる。

 
 ホーム画面でフォルダーが作れるようになったのも、iPadユーザーにはうれしい改善です。フォルダーを作るには、アプリのアイコンを長押しして、ブルブル動く状態になったら、他のアイコン上に重ねるだけでオーケー。フォルダーの名前は、アプリのジャンルによって自動で付きますが、自分で好きな名前に変えることもできます。
 フォルダーに入れられるアプリの個数は、iPhoneでは最大12個ですが、iPadではなんと20個に増えています。

iOS 4.2アップデートが公開!:最大20個のアイコンをまとめて整理
↑iPadでは、フォルダーの中に、最大20個のアイコンをまとめて整理できる。

 

iPhone/iPadから直接印刷できる『AirPrint』

 iPhoneとも共通の新機能といえば、印刷機能を忘れちゃなりません。いまのところ、iOS 4.2からの印刷に正式に対応しているプリンターが、HPの一部機種のみというさみしい状況ですが……。Mac/PCのプリンター共有機能を使えるようになれば、パソコンに接続した一般的なプリンターで印刷できるようになるはずですが、その予定はないそうです。

 標準アプリでは、『メール』、『Safari』、『写真』が印刷機能に対応しています。サードパーティー製アプリも、続々とアップデートで印刷機能を追加しています。iPhone/iPadから直接印刷できるのは、使ってみると結構便利! 対応プリンターがどんどん増えることに期待したいですね。

iOS 4.2アップデートが公開!:Safariからウェブページを印刷
↑Safariからウェブページを印刷するところ。iOS 3.2では+マークだった部分が、図のような絵のボタンに変わり、“プリント”を選ぶと印刷設定になる。

  

iOS 4.2アップデートが公開!:『写真』にも印刷機能
↑『写真』にも印刷機能が加わった。

  

iOS 4.2アップデートが公開!:プリント実行中
↑プリント実行中は、ホームボタン2度押しで現われるバーに『プリント』というアイコンが表示され、印刷状況を確認できる(※iOS 4.2の印刷機能に対応するプリンターが手元になかったので、開発者向けのプリンターシミュレーターを使ってます)。

  

iOS 4.2アップデートが公開!
↑iOS 4.2のプリンター機能にいちはやく対応した、ヒューレット・パッカードのプリンター『HP Photosmart Premium C310c』。AirPrintにも対応する。日本でも販売中で、直販価格2万7930円。

 

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