2010年10月05日11時00分

韓国サムスンを直撃! 『Galaxy S』が世界で注目されるワケ

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 サムスン製Android端末『Galaxy S』の日本版がドコモより正式に案内され、詳細も明らかになった。OSには最新のAndroid 2.2を採用。驚くほど美しいスーパー有機ELはそのままに、mixiやSPモードに対応するなど、日本人の使い勝手に配慮している。Galaxy Sはアメリカ、韓国ともに100万台の出荷を誇るグローバルモデル。海外メーカーには厳しい市場だった日本の伝統を打ち破れるのか、世界から注目を集めている。では、なぜGalaxy Sはここまで多くのユーザーを魅了するに至ったのか? この端末のデザインを担当するリ・ミンヒョク氏と、ユーザーエクスペリエンス(UX)を担当するリ・ソンシク氏が、お膝元の韓国で報道陣の疑問に応じた。

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サムスン電子 無線事業部 デザイン戦略パート 主席デザイナー リ・ミンヒョク氏。 サムスン電子 無線事業部 UXデザインパート パート長 リ・ソンシク氏。
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↑質疑応答は、韓国・ソウルにあるサムスン電子本社で行われた。 ↑サムスン電子本社に併設されたショールームの“samusung d'light”もGalaxy S一色。

――Galaxy SのUIは、オリジナルのAndroidとかなり異なる。工夫した部分はどこでしょう?

リ・ソンシク氏 元々のAndroidには不便な部分も少なくない。そこで、フレームの修正を加え、デザインを変更しました。足りない部分はサムスンの独自アプリや独自機能で補っています。このUXは、そうやって完成しました。たとえば、デバイスが大きくなると文字入力がしづらくなるため、SWYPEを入れました。このようにAndroidにない部分を追加して、価値を出しています。

――ローカライズする際には、何を意識していますか?

リ・ソンシク氏 UXの基本は、グローバルをベースにしています。ローカライズを行なったのはおもにソフト面ですね。中でも、テキスト入力にはとても力を入れています。

――日本だけでなく、世界にもフィーチャーフォンとスマートフォンの2つがあります。UXの違いはどこにあるのでしょうか?

リ・ソンシク氏 フィーチャーフォンは、デバイスひとつひとつにこだわり、それに合わせてユーザー・インターフェース(UI)をつくっています。それに対してスマートフォンは汎用性を重視しています。どんなアプリを乗せても同じように操作できる利便性が重要ですね。

――Androidは頻繁にOSのバージョンが上がります。これにはどう対応する予定でしょうか?

リ・ソンシク氏 グーグルは、新しいOSを発表する際にひとつのメーカーを選んで端末を開発しています。我々はOSを先に見ることができません。ですから、アップデートを見越しての開発は非常に難しい。ただ、グーグルとの協力関係は維持しているので、できるだけ早く情報をもえるようにして、UXの対応を準備しています。

――今、そのポジションを担っているのは、台湾のHTCです。そこを狙っていくということでしょうか?

リ・ソンシク氏 はい。そこは狙っていきたいですね。

――では、次にGalaxy Sのデザイン上のポイントを教えてください。

リ・ミンヒョク氏 技術と時代の最先端を組み込んだのが、Galaxy Sのデザインです。サムスンのフラッグシップに加えて、最新のデザインランゲージを融合させました。

――デザインランゲージとは?

リ・ミンヒョク氏 技術革新を事前にインプットして端末をデザインをするよう、工夫しています。たとえば、今回採用したスーパー有機ELがそのひとつです。普通の端末は、あきらかにディスプレーを埋め込んだように見えますよね? ですが、スーパー有機ELだと表面に映像が飛び出してくるような感覚になります。ディスプレーとウインドーが一体になっているので、タッチのエラー率が下がったというデータもあります。これが技術革新と、それを用いたデザインの効果です。

――Galaxy Sは非常に軽い。そこに対してのこだわりをお聞かせください。

リ・ミンヒョク氏 軽くするための工夫は、いくらあっても時間が足りないぐらいです。ただ、軽くすれば落下時のリスクも低減できます。これは、非常に重要なテーマなので、常に検討しています。

――スマートフォンはフルタッチ中心で、デザインの差別化が非常に難しいように感じます。

リ・ミンヒョク氏 確かにその通りで、デザインは非常に難しくなっています。ただ、テレビにも昔は足があったり、ドアがあったりしましたが、今ではフォトフレームのように液晶が中心のデザインになっています。ケータイも、その流れを歩んでいるような気がします。

――基本的な質問ですが、なぜOSにAndroidを採用したのでしょうか?

リ・ソンシク氏 スマートフォンで最も重要なのが、アプリのエコシステムだからです。Androidは成長率が一番で、オープン戦略を貫いています。だからこそ、我々はAndroidを採用したのです。

――iPhone4と比べての優位性はどこにあると考えていますか?

リ・ソンシク氏 Galaxy Sは、発売初日からずっと新記録を塗り替え続けています。これは、お客さまのニーズに合ったものを出した結果です。中身(ソフト)は、国ごとにかなりカスタマイズしています。こうやってニーズに合わせていけば、認めてもらえるのだと思います。Androidは、カスタマイズの自由度が非常に高い。上手く使えば、高いレベルの満足度を提供できます。

――ちなみに、韓国ではどの程度カスタマイズしているのでしょうか?

リ・ソンシク氏 あくまでグローバル版がベースではありますが、コンテンツを強化しています。たとえば韓国は教育で有名な国ですが、そういったニーズに応えるコンテンツを多数入れています。DMB(ワンセグのようなモバイルテレビ)も普及しているため、それも搭載しました。

――DMB搭載ということは、ハードにも手を加えています。日本では、将来的にはおサイフケータイ対応もありえるのでしょうか?

リ・ミンヒョク氏 ニーズがあるところには、ニーズを満たすものを出すというのが、我々の基本的なミッションです。サムスンが強いのは、そこを深く、速くやっていくところです。日本で出す端末が、将来的にどうなるかはまだ決まっていません。ですが、ニーズがそこにあれば、お応えする努力は必ずします。

――日本では防水のニーズも高いですが、これに関してはどうお考えですか?

リ・ミンヒョク氏 防水端末の準備も進めています。これも、みなさんのニーズにお応えするためです。

――最後に、日本のユーザーにメッセージをお願いします。

リ・ソンシク氏 Galaxy Sというのは、オープンOSなのもひとつの特徴です。ニーズに合ったものをつくるため、メーカーとしてはできる限りのことはやりましたが、さらになるカスタマイズもできます。そのままお使いいただくだけではなく、愛情をもって自分に合った端末に育てていただければと思います。

リ・ミンヒョク氏 私は個人的に、日本の製品が大好きで愛用しています。それは、モノそのものが好きだからです。ですから、ぜひ皆さんもGalaxy Sを同じようにモノとして評価していただければと思います。足りない部分があれば謙虚に伺い、アップデートしたものを出していきます。

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↑デザイン担当とUX担当の2ショット。手に持つGalaxy Sの画面の美しさに目を見張る。
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↑韓国版はDMBを搭載し、モバイル環境でテレビを見ることができる。 ↑Galaxy Sは、すでにホワイト版も発表済み。日本での発売も楽しみだ。
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↑韓国ケータイショップの様子。Galaxy Sは売れ行きナンバーワン。LG端末がそれに続く。

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