みなさん、こんにちは!
横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。
第38回は、魚類飼育を担当する荒川壮平と柴田篤詩がお伝えいたします。
前回の記事はこちら
■お茶目なパフォーマンスも魅力的。個性豊かな鳥類たちが皆さまをお出迎え!
※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記
みなさん、タイトルをご覧いただきどんな体験ができると思いますか?
実は「アクアミュージアム」LABO8『海の王者サメ~五感で知るサメの世界~』では、なんとサメに“タッチ”ができるイベント「サメのタッチ・レクチャータイム」を開催しております。
「サメのタッチ・レクチャータイム」では飼育員によるサメの解説を聞きながらネコザメとドチザメにタッチが楽しめるイベントとなっており、サメ肌を実際に体感いただけます。
また、生体にふれるだけではなく、標本にもふれることができます。
今回はイベントで実際にタッチができるネコザメとドチザメについて紹介したいと思います。
まずはネコザメについてです。
夜行性で昼間は岩の影などに隠れています。
目や顔が猫に似ているためネコザメという名前が付いていますが、国が違うと感性も変わるようで、英名ではJapanese Bullhead Sharkと呼ばれ、海外では牛の頭に似ているとされています。
サメカウンターでは、ネコザメの卵も展示していて、初めて見る方にはよく驚かれますが、このドリル状のものがネコザメの卵です。
外敵から守ったり、流されないよう岩や海藻に引っかかるようにしたりするため、このような形をしています。
次に紹介するのはドチザメです。
日本近海でよく見られ、釣りをしているとごくまれに釣れることがあります。
典型的なサメの体型をしていますが、性格は大人しく、人を襲うことはありません。
水族館でもよく見ることができますが、水底でじっとしていることが多いです。
ちなみに先ほどのネコザメは卵を産む「卵生」ですが、ドチザメは「胎生」と言って卵ではなく仔ザメを産むんです。
実はこのサメの胎生にもいろんなバリエーションがあるので、ぜひ飼育員に質問してみてください!
続いてサメの歯についてです。
サメは食べるものによって歯の形が違います。
ネコザメは別名「サザエワリ」と呼ばれサザエやエビ・カニなどの甲殻類を食べています。
先端のトゲトゲで獲物をひっかけ、奥にある臼のような歯で噛み砕きます。
一方ドチザメはこのような形をしています。
ドチザメは小魚や甲殻類などを食べますが、自ら進んで捕食しに行くタイプではなく、水底に沈んだ生物を食べることが多いです。
そのため獲物を飲み込みやすくするために押さえることに適したトゲトゲした形だけになっています。
タッチカウンターにはたくさんのサメの顎標本の展示とともに、向かいには迫力のある巨大なサメ「シロワニ」が展示されております。
体長が2~3m程のサメで、とても怖い顔をしていますが、急に襲うことはしません。
ほかにも、さまざまな種類のサメの歯や、まだまだご紹介できなかったサメの魅力がたくさんありますので、実際に来ていただき、さわったり・見たりと五感でサメを感じて学んでください。サメと個性豊かな飼育員一同でお待ちしております。
「サメのタッチ・レクチャータイム」の開催時間はこちらからご覧ください。(繁忙期など時期によっては実施が無い場合がございます。)
横浜・八景島シーパラダイス
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