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シトロエンのフラッグシップハイブリッド「C5X PHEV」は独自の世界観がクセになる

2024年01月27日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●寺坂ユミ(@129Ym_afilia)編集●ASCII

Apple CarPlayもAndroid Autoも使える利便性

シトロエン

ナビ画面

シトロエン
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 インフォテインメントディスプレイはマツダ車のような横長。マツダよりは画面が大きいようです。エネルギーマネジメントモニターとナビを一緒に表示したり、ナビ全体を表示の2通りあります。エネルギーマネジメント画面の下には、回生量切替スイッチが用意されているのですが、鈍感力の高い部員Kは変えても違いがよくわからず……。

 ちなみに「ハロー! シトロエン」で目的地入力ができます。ルート表示をすると、ルート上に事故やらガソリンスタンドなどの距離を、視覚的に表示するバーが右側に出ます。

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Apple CarPlay画面

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Apple CarPlayナビ画面

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ゆみちぃ部長の新曲をかけた様子

 Apple CarPlayに対応。ですがワイヤレスCarPlayには対応していないようで、上手く動かすことができませんでした……。CarPlayそのものはとても快適です。

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Android Autoの画面

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 部員KはApple CarPlayよりAndroid Autoの方が好きでして。ということで、Android Autoもバッチリ動作します。Googleマップのデキの良さ、Androidのデキのよさを感じずにはいられません。

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USBはType-Cが1系統

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ワイヤレス充電に対応

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大型スマホを置いた様子

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ケーブルを接続した状態

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アームレストの中にもUSB充電端子(Type-C)を用意

 運転席まわりのUSBはすべてType-Cで使い勝手は良好。さらにワイヤレス充電にも対応しています。トレイは横向きで、手首を捻る動作が必要なのはちょっと残念。そして大型端末にケーブルを差し込むとトレイに収納できないようです。

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センターコンソール

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シフトモードセレクター

 シフトモードセレクターは小さなレバー式。Pモードはボタンで押すタイプになります。インジケーターの下には、エンジンの動力をバッテリー充電に使うBモードが用意されています。いずれも動作モードがどうなっているのかは、ちょっと見づらいような気がしました。このレバー式は、DSブランドでも使われていたように記憶しています。

運転手も乗る人も慣れが必要な後部座席

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電源をオンにした状態だと、まずエレクトリックモードで動作する

 クルマの電源をオンにすると、EV動作でスタートします。このままではバッテリーをどんどん消費してしまい、ゆみちぃ部長が運転する頃には普通のガソリン車になってしまうおそれがあるため、スポーツモード+Bモードで、可能な限りバッテリーを維持しながら目的地へ向かいます。

 さて、ゆみちぃ部長に後ろに乗ってもらい、いざ発進。スポーツモードなのですが、これが、記憶の中で過去イチの足の柔らかさ! 盛大にロールするどころか、アクセルを踏めばフロントリフト、ブレーキを踏めばノーズダイブ。ここまで柔らかいクルマはちょっと記憶にございません。ですが、それが運転していて、妙に心地よく。

 驚いたのはスピードパンプのような場所でも、まったくといっていいほど振動がないのです! だから、運転していてほとんど疲れないのです。「これはコレでアリだよね!」と飛ばしていると、後ろから「あの……もう少しゆっくり走っていただけませんか?」と、蚊の鳴くような声で訴える部長。運転席側はとても心地よいのですが、後席はかなりポワンポワンしているようで、なんと車酔いをしてしまったのです。

 ここで部員Sが後席に座り、ゆみちぃ部長が助手席に。すると「全然助手席の方がいい」と感嘆の声。いっぽう部員Sはというと、だんだん言葉数が少なく。なんと部員Sも車酔いしてしまったというではありませんか。

 このように、前列と後列で評価は正反対。スポーツモードがよくないのか、と最も柔らかいコンフォートモードにセットしたところ、さらに柔らかさがアップ。運転している側は「おぉ、めっちゃ快適」と喜ぶのですが、部員Sの顔色は青くなりはじめ……。どうやら、普通のクルマの運転をすると、酔いやすくなるようで、いつも以上にアクセルをゆっくりと踏み、いつも以上に手前からブレーキを踏むといった「クルマの姿勢をフラットにする」ことを意識した走りが求められそう。

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 ここで、ゆみちぃ部長にチェンジして運転してもらいました。「メッチャ乗り心地がイイですね。あと、思いのほかパワフルですし、なにより小回りが利くなど取り回しがよいです。一言でいって、運転しやすいクルマだと思います」というように、まるで水を得た魚のように楽しまれているではありませんか。

 その時、部員Kが後席に座ったのですが、「前列よりも振動が拾いやすく、自分が運転しているわけではないから、クルマのロール量や上下動が多いと酔いやすくなるのかな」と感じました。

 大抵クルマのレビュー記事というのは、運転したフィールについての記事が多いので、後席のレポートというのはアリだなぁと思った次第です。

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 EVモードに限らず、静粛性の高さはなるほど! と思わせるものがあります。ロードノイズは、500~600万円のクルマの中では頭1つ抜けた静けさで、車内での会話はとても聞き取りやすいです。エンジンもそれほど唸り声をあげませんし、なにより発進がとてもスムーズ。これはバッテリー残量に関わらずの傾向で、バッテリーが残っていれば、さらに静粛な時間は増えていくという印象でした。

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 思いのほかパワフルなのも、C5X PHEVの魅力。パワー不足を感じるような場面はなく、ワインディングを気持ちよく走れます。高速道路も走りましたが、ADASはキチンと動作。ただ、ちょっと車間が広がり気味であったり、バイクなどを検知しづらいように思いました。もっとも、これらは「運転支援」でありますからね。運転する時は、ちゃんとハンドルを握りましょう。

 後席で酔ってしまったし、リクライニング機構はないものの「オシャレで運転席側の乗り心地がよく、荷物がたくさん載せられて運転しやすいクルマ」というのが、ゆみちぃ部長の評価。部員Kは「これ、メッチャいいクルマだよなぁ」と、掘り出し物を見つけた気分。輸入車フラグシップが600万円台で手に入るって、魅力的ではありませんか?

 長距離を走る方は、ぜひチェックされてはいかがでしょう。

寺坂ユミ(てらさかゆみ)プロフィール

 1月29日愛知県名古屋市生まれ。趣味は映画鑑賞。志倉千代丸と桃井はるこがプロデュースする学院型ガールズ・ボーカルユニット「純情のアフィリア」に10期生として加入。また「カードファイト!! ヴァンガード」の大規模大会におけるアシスタント「VANGIRLS」としても活躍する。運転免許取得してから上京後は一切運転していないが、最近は自動車にも興味を抱く。こだわりが強く興味を抱くとのめりこむタイプであることから、当連載で、お気に入りの1台を探す予定。

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