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力を入れずに押し当てるだけ

木材がザクザク削れて気持ちいい!! 京セラの電動彫刻刀「DC-501」を試す

2024年01月29日 18時00分更新

ゆっくり彫ると少し跡が残ることも

 力を入れなくても彫れる、というのは確かですが、本当に軽くしか力をいれないと時間がかかり、彫った面がわずかにガタガタします。といっても本当にわずかなので、そこまで気にしなくてもいいでしょう。

 ただ、多少押した方がキレイに仕上がりますし、何より、作業時間が短くなるので、自分がやりやすい力加減を探るのがベターです。

少しガタガタしていますが、木の繊維でそこまでは目立ちません

 基本的には木版画彫刻に使うものだと思いますが、小さめのほぞ穴作り、樹脂ケースのジャマな部分の切り取り、なんかでも活躍してくれます。

 なお、樹脂は用途外となるので、試す場合は自己責任で。金属が埋め込まれている場合は刃先がこぼれる、アクリルなどの堅い樹脂の場合は割れる、破片が飛び散るといった危険があるので、注意しましょう。

小さく浅いほぞ穴であれば、平刃で彫れます

 最も気持ちよく彫れるのは、やはり丸刃。ザクザク彫れるので、版画のように広い面積を彫っていきたい場合や、深く彫り込みたい時などで頼りになります。

 逆に、使う用途を選ぶなと感じたのは角刃です。シャープな線を掘るのに向いていますが、本体が大きく小回りが利きにくいため、曲線を彫るのが難しく感じてしまいました。深く彫らない場合は力があまりいらないので、普通の彫刻刀の方が軽くて使いやすいです。

本体が大きいので、曲線をなめらかに彫るのは少し難しめ

 慣れの問題もあるかと思いますが、電動彫刻刀で全て作業しようとせず、普通の彫刻刀とうまく使い分けるのがよさそう。刃物の交換を何度もするのは面倒ですしね。

彫刻用途であれば絶対にあると便利!

 なんだかんだいいましたが、軽い力で刃が木材にスッと入っていくのは、ものすごく気持ちがいいです。木版画や木彫りのレリーフといった、木をザクザク削って形を作る用途なら、間違いなく活躍してくれるでしょう。

 工作向けの用途であれば、ケーブルや基板、部品を納めるスペース作成などで便利そう。素材は選びますが、ちょっとしたケースの加工にも使えるはずです。

 木を削る機会が多く、何度も手にマメを作って痛い思いをしているような人に使ってもらいたい工具だと思いました。

●お気に入りポイント●

・軽く押すだけでザクザク削れる

・連続使用時間に制限がない

・替刃だけの購入も可能

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この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

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