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米国で特許侵害クロ判定で一時は米国で販売停止のApple Watch、修正は認められるか?

2024年01月13日 09時00分更新

過去にアップルとの接触もあったと語るMasimoのトップ

 Appleという巨人を相手に戦うMasimoとはどのような企業か。1989年にMasimoを創業し、現在もCEOを務めるJoe Kiani氏を取り上げた記事がWall Street Journalに掲載されている(https://www.wsj.com/tech/joe-kiani-entrepreneur-apple-warning-52eb09a9)。

 それによると、Masimoとアップルとの出会いは2013年のちょうど今頃。CESの会場でのことだという。Masimoはアップルのデバイスに接続できるパルスオキシメーターを展示、その数ヵ月後にアップルから接触してミーティングを持ったと明かしている。

 さらにその数ヵ月後、アップルはMasimoの最高メディカル責任者を起用。またMasimoからスピンオフした企業から、トップエンジニアなども引き抜いたとのこと。なお、この最高メディカル責任者は、裁判の席でアップルからMasimoの機密情報を持ち込むよう求められたことはないと証言している。

 しかし、2019年にアップルは血中酸素濃度センサーに関する複数の特許を公開、ここにMasimoからスピンオフした企業のエンジニアが発明者として記されていたという。2020年、アップルは血中酸素濃度を測定できるApple Watchを投入、Masimoは提訴した。

 Kiani氏は訴訟によるコストなどで損失を被っていることを認めながらも、「世界で最もパワフルな企業が悪い行動を取り続ける。これを変えることができれば、自分がやっているどんなことよりも世界に影響を与えるだろう」とWall Street Journalに語っている。

筆者紹介──末岡洋子

HarmonyOS 4

フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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