【7~9月】新機軸で攻めに攻めた第3四半期
イッペイ:7月はGeForce RTX 4060 TiにVRAM 16GB版が登場しました。
川村さん:VRAM 16GB版は画像生成AI向けとしては人気だったんですが、ゲームだけしかやらない人にとっては、VRAM 8GB版よりも高価になっているぶんだけの性能的メリットは少なく、なかなかに難しい立ち位置だったような気がします。
イッペイ:VRAM違いのモデルって、毎度評価で迷いますよね……。ちなみに、7月はCOMPUTEXで発表したアーム付きディスプレーも発売しましたが、市場の反応はどうでした?
川村さん:それがなかなか売れず……。28型4KのIPSパネルで144Hz駆動で、映像入力もHDMI 2.1が2基に、Display Port 1.4、USB Type-Cの4系統とモノは大変良いものなんですが、そのせいかちょっと高くなってしまって……。
イッペイ:あれ、ピボットまでいけるしすごく便利そうなんですけどね。8万円台はなかなか手が出ないっす……。そして、御社は8月もトリッキーな製品が続きます。光るメモリーとロープロファイル仕様のRTX 4060搭載ビデオカード。
渡辺技師:あのメモリーは弊社としては珍しく、ほかのメモリーメーカーさんと同等速度で出せたせいか、わりと売れていますね。
川村さん:ロープロのRTX 4060は大ヒットでした。きっちり映像出力が4系統あるし、小型PCやスリムPCでも頼りになる存在になるかと。
イッペイ:9月はRadeon RX 7800 XTと同RX 7700 XTが満を持して発売しました。やっぱりRX 7600と同様、この価格帯のRadeonを待ってたという人はいましたか?
川村さん:それが実はそうでもなく、結局価格が高くて、ちょっと中途半端な存在に……。特にRX 7700 XTはうん……。「静かな出だし」、と言いましょうか……。
イッペイ:……お察しします。一方で、高価な製品でも売れているGPU関連製品もありますよね。GeForce RTX 4090の外付けユニットとか!
川村さん:RTX 4090の外付けユニットはなにげにクリエイターさんにかなり売れていますね。あとは、AIとか学術計算用とか、個人ではなく大学の研究室などでも引きがあるようです。
イッペイ:10月には第14世代Coreが出ましたが、それに伴ってインテルZ790チップセット搭載マザーボードもリフレッシュしましたよね。
渡辺技師:製品名に「X」が付く、「AORUS Xシリーズ」ですね。WI-Fi 7とか、EZ-Latchとか、LGA1700ソケット世代の最後になるはずなので、今盛り込める要素はできる限り全部詰め込んだ感じです。
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