G-Master Velox II Intel Editionレビュー
鉄板ゲーミングPCをRTX 4060 Tiの超静音グラボ&14600Kのちょいカスタムで超鉄板化
Silent Master Graphicsという独自の静音ビデオカード
レビューを始める前に、Silent Master Graphicsについて軽くおさらいしておこう。
サイコムは静音に特化したBTOパソコンとして、「Silent-Master」シリーズを展開している。静音ながらも冷却性能が高いNoctuaのCPUクーラーやPCケースファン、動作音が外に漏れにくいPCケースを採用した「Silent-Master NEO」シリーズはその代表だ。
本来、PCの静音性と性能はトレードオフの関係にある。しかし、Silent-Master NEOシリーズはすごく静かに、快適にPCゲームを遊べる。動画編集などの高負荷な作業も動作音が高くなりがちだが、それすらも静音動作できっちりこなしてくれる。
また、「Silent-Master Pro」シリーズにも触れておこう。こちらは、巨大なファンレスクーラーと省電力CPUを採用し、Silent-Master NEOシリーズよりも静音性を重視。しかし、24コア/32スレッドの「Core i9-13900T」も選べるなど、従来の静音PCではありえないほどの高性能を実現している。
そんなSilent-Masterシリーズでは、電源ユニットやビデオカードにセミファンレスモデルを採用している。セミファンレスとは、低負荷時はファンの回転を止め、負荷が上がって温度が高くなった時だけファンを回すというもの。
ゆえに、アイドル時や低負荷時は静かなのだが、問題は高負荷が長時間続くシーン。つまり、ゲームをプレイしている時などは、動作音がそこそこ大きくなってしまうのだ。その問題を解消するために開発されたビデオカードが、「Silent Master Graphics」シリーズとなる。
以前から独自に水冷化したビデオカードを扱っているが、あくまで既成の水冷キットの取り付けを行った改造品だ。自作のスペーサーを使っているため単純な改造ではないものの、サイコムの工場内で加工しているものとなる。
これに対し、Silent Master Graphicsは他社とコラボした製品となる。ファンは冷却性と静音性に優れたNoctua製、ファンカバーは金属加工に長けた長尾製作所による特注品を採用。結果、静かにGPUを冷やせる理想のビデオカードが完成した。
なお、Silent Master Graphicsシリーズは現在3モデルある。今回の試用機は、その末弟にあたるGeForce RTX 4060 Ti(8GB GDDR6版)搭載モデルを採用。
この上に、GeForce RTX 4060 Ti(16GB GDDR6版)とGeForce RTX 4070搭載モデルがある。よりゲーミング性能を重視したい人は検討してほしい。
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