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AI画像生成が超加速! RTX 4090搭載GPUボックスでノートPCをパワーアップ

2023年11月15日 09時00分更新

文● 松野将太 編集●北村/ASCII
提供: 日本ギガバイト

GeForce RTX 4090のパワーで生成が高速化

 さて、ここからは実際に、GPUボックス接続時のPCがどれほど画像生成AIの利用をスムーズにできるかを検証していこう。

Stable Diffusion XLを比較的手軽に利用できる「Fooocus-MRE」。利用にはCUDAを搭載したGPUが必要となるが、枚数制限もなく自身のマシンスペックで画像生成が可能だ

16インチゲーミングノート「AERO 16 YE5-94JP948HP」。CPUに「Core i9-12900HK」、GPUに「GeForce RTX 3080 Ti Laptop」を搭載し、1世代前の製品とはいえ高いパフォーマンスを発揮する

本体のThunderboltコネクターとGPUボックスをケーブルで接続。いったんPCを再起動すればGeForce RTX 4090が認識される

 現在、Stable Diffusion XLにはいくつかの動作環境(ユーザーインターフェース)があるが、今回は「Fooocus-MRE」を使用している。まず用意したノートPCは、GIGABYTEの16インチゲーミングノートPC「AERO 16 YE5-94JP948HP」だ。CPUに14コア/20スレッドの「Core i9-12900HK」、GPUに「GeForce RTX 3080 Ti Laptop」を搭載するかなりの高性能機だが、GPUボックスを利用することで画像生成を高速化できるだろうか。

実際に生成した1920×1080ピクセルの画像。詳細を詰めないと多少粗はあるが、フォトリアルな画像を簡単に生成できる

 「Fooocus-MRE」のバージョンは「2.0.78.5 MRE」、GPUドライバーのバージョンは「545.92」。実際に生成する画像は1計測ごとに1枚、画像サイズは「512×512」「1920×1080」「2560×1440」の3パターンとし、入力したプロンプトから画像を生成するt2i(text-to-image)での生成を実行している。なお、すべての計測でプロンプトやその他のパラメーターはなるべく条件を合わせているが、2台のGPUでまったく同じ画像が生成されているわけではない。あくまで同条件下における画像生成までの速度を比較している点は留意いただきたい。

GPUボックス使用時、未使用時で画像生成時間を比較したグラフ

 上のグラフが画像生成完了までの時間だ。一見してわかる通り、512×512ピクセル程度のサイズであればGPUボックスの有無でそれほど結果は変わらないが、より大きな1920×1080や2560×1440ピクセルでの生成時にはGeForce RTX 3080 Ti Laptopによる生成時間は大きく伸びてしまっている。

 反面、GeForce RTX 4090が利用できるGPUボックス接続時は1920×1080ピクセルでGeForce RTX 3080 Ti Laptopのほぼ半分、2560×1440ピクセルでは約40%程度の短時間で画像を生成できた。そもそもGeForce RTX 3080 Ti Laptop自体もそこまで性能の低いGPUではないことを思えば、GeForce RTX 4090利用時の速度がいかに驚異的かがわかるだろう。

 今回の計測ではグラフに記載した計測回のほか、いくつかの異なるプロンプトでの生成も試してみたが、特に小さなサイズの画像では生成時間が短すぎるために結果が逆転するような場合もあったものの、1920×1080や2560×1440ピクセルといった大きなサイズの場合は完了までの時間はそこまで大きく変化しなかった。Stable Diffusion XLの利用に関して言えば、「AORUS RTX 4090 GAMING BOX」を接続したノートPCでの画像生成は劇的な時短が可能と言い切っていいだろう。

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