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スマホ上で生成AIが動かせる時代に。アップルも来年あたりにiPhone向けを出してくる?

2023年11月01日 07時00分更新

アップルがiPhone上で処理できる生成AIを出してもおかしくない

 かつて、グーグルの「Googleアシスタント」やアップル「Siri」、アマゾン「アレクサ(Alexa)」など、スマートスピーカーやスマートフォンのAIアシスタントが流行ったが、その後は定着することなく、陰が薄くなってしまった感がある。自分も「オッケーグーグル、3分後に教えて」と、キッチンタイマーぐらいでしか使っていない。

 ただ、来年、クアルコムの「Snapdragon 8 Gen 3」がOn-device AIを売りにすることで、AIアシスタントが復活してくると面白いことになりそうだ。 

 アップルは、これまで個人情報をできるだけiPhone上で処理して、ネットには上げず「ユーザーのプライバシーを徹底的に守る」というスタンスであったため、生成AIには不向きかと思われた。しかし、ティム・クックCEOがアメリカのメディアのインタービューにおいて「アップルは何年も前から生成AIについて研究している」と今年8月に言及したことを考えると、iPhone上で処理する生成AIというのが来年あたりに出てきてもおかしくないだろう。

 クアルコムのプロダクトマネジメント担当シニアヴァイスプレジデントのジアード・アスガル氏は、AIアシスタントは携帯電話時代のキーボード、スマホ時代のタッチスクリーンに次ぐ新しいユーザーインターフェースだと力説する。

 今後、デバイス上のAIが賢くなることで、タッチ画面をポチポチする機会は一気に減り、AIアシスタントに話しかけることで、アプリを起動したり、メッセージを書いたりするようになるのかも知れない。

 いずれにしても、スマートフォンのデザインやカタチは来年も変わることはないだろう。しかし、中身としてAI処理能力については、飛躍的に進化し、これまでとはひと味違う使い勝手になっていくことだろう。

 

筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

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