週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

iPhone 15、日本のミリ波・衛星通信への道のり(石川温)

2023年09月15日 07時00分更新

KDDIとSpaceXの連携、アップルよりも進展が早いか?

 もうひとつの淡い期待は衛星対応だった。アップルでは昨年発売のiPhone 14シリーズから衛星通信に対応するようになった。

 送受信できるデータ容量がかなり限定的なため、山や砂漠で困ったときなどにSOSメッセージを送れるというサービスとなっている。iPhone 14発表時はアメリカのみであったが、いまではオーストラリア、カナダ、フランス、イタリア、ドイツ、ニュージーランド、スイス、スペイン、イギリスなど16ヵ国で使えるようになっているという。

 しかし、残念ながら日本の名前は一覧になく、いまだに「非対応」ということのようだ。 実際に日本でiPhoneのSOSサービスを提供するには法整備なども必要なようで時間がかかるもようだ。

 ひょっとすると、KDDIとスペースXが2024年には衛星とスマートフォンとの直接通信を実現するとアナウンスしているので、そちらのほうが早くサービス提供される可能性もありそうだ。

 iPhone 14が衛星通信に対応した際、たまたまハワイにいたこともあり、実際に試してみたのだが(本当にSOSメッセージを送るのではなく、いざという時のために衛星につなげてメッセージを送ったような体験ができるデモモードがある)、衛星を探してつながった瞬間はちょっと感動してしまった。早く日本でもスマホと衛星と直接通信を実現したいものだ。

 いずれにしても、iPhone 15でも「ミリ波」も「衛星対応」はお預けになってしまったが、来年以降の新機種に搭載されることを期待しておきたい。

 

筆者紹介――石川 温

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)、『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

 

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この特集の記事