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デザインを刷新して使い勝手が向上した折りたたみスマホ「motorola razr 40 ULTRA」

2023年08月06日 12時00分更新

折りたたみと背面ディスプレーで
カメラの使い勝手が向上

 続いてカメラを確認すると、背面のアウトカメラは約1200万画素でF値1.5の広角カメラと、約1300万画素でF値2.2の超広角カメラの2眼構成となったほか、フロントカメラは約3200万画素/F値2.4(Exif値より)にパワーアップしている。なお広角カメラには光学式手ブレ補正が備わっており、超広角カメラはマクロカメラとしての活用が可能だ。

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広角カメラで撮影した写真

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同じ場所から超広角カメラで撮影した写真

 カメラの機能的にはポートレート撮影や夜景撮影用の「ナイトビジョン」などに加え、特定の色以外モノクロにして撮影する「スポットカラー」などモトローラならではの特徴を備えた機能が備わっているが、おおむね一般的な機能が中心となっている。それだけに特筆すべきは、やはりフレックスビュースタイルということになるだろう。

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「スポットカラー」などモトローラ製スマートフォンでおなじみのカメラ機能は引き続き備わっている

 先にも触れた通り、motorola razr 40 ULTRAのカメラは本体を折り曲げることで、上部がカメラビュー、下部がコントロール用の画面に分割して使うことができる。それゆえ本体をテーブルに置くなどすれば、三脚を使うことなく安定した状態で撮影できるようになる。

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カメラアプリを起動して本体を折り曲げれば、カメラビューと操作画面を2つに分割できる。さらにテーブルに置いて撮影すれば三脚不要で安定した撮影が可能になる

 もちろん折りたたんだ状態でカメラアプリを立ち上げ、撮影することも可能。この場合アウトカメラを使ってセルフィーの撮影ができるのはもちろんのこと、その状態から本体を開いてテーブルに置くことで、サブディスプレーを見ながらセルフィーを撮影することも可能だ。自分で写りを確認しながら他の人にシャッターを押してもらうなどすれば、より理想的なセルフィーの撮影ができるのではないだろうか。

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折りたたんだ状態にしてメインカメラでセルフィーを撮影した写真

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フロントカメラでセルフィーを撮影した写真。フロントカメラの方が赤みが強く出る傾向にあるようだ

 フレックスビュースタイルは動画撮影にも活かすことができ、本体を90度折り曲げることで、ビデオカメラのようなスタイルで本体を持って動画撮影をすることも可能だ。フレックスビュースタイルとサブディスプレーの存在によって、従来のスマートフォンカメラの使い方にとらわれない使い方ができるのは大きなメリットだといえる。

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90度折り曲げればビデオカメラのようなスタイルで動画を撮影することも可能だ

性能はハイエンドに
バッテリーも強化

 性能面を確認すると、motorola razr 40 ULTRAはチップセットにクアルコムの「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載しており、メモリーは8GB、ストレージは256GB。最新の「Snapdragon 8 Gen 2」搭載機種には及ばないとはいえ、ハイエンドモデルにふさわしい高い性能を備えており、ミドルハイクラスの性能だったmotorola razr 5Gと比べても進化しているといえよう。

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「Geekbench 6」のCPUベンチマーク結果

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「3DMark」(Wild Life Extreme)のベンチマーク結果

 それゆえ大抵のゲームは十分快適にプレイできる性能を持つ。ボタンを強く押した時などの強度も問題を感じることはなく、motorola razr 5Gのように下部の出っ張りがないことから通常のスマートフォンと同じ操作感が得られるのもメリットだ。

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「PUBG MOBILE」のグラフィック設定はクオリティが「FHD」、フレーム設定が「ウルトラ」まで上げることが可能だ

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「原神」のグラフィック設定はデフォルトで「中」。設定を最高品質にしてもプレイは快適だ

 またバッテリー容量も2800mAhから3800mAhにアップされており、30Wの急速充電やQiによるワイヤレス充電にも対応。ハイエンドモデルとしては容量が少ないが、薄さや折りたたみ構造とのトレードオフといえるだろう。

 最後に通信機能について確認すると、SIMは物理SIM(nanoSIM)とeSIMのデュアルSIM構造で、5Gにも対応しており、対応バンドはn1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n41/n66/n77/n78/n79となっている。ドコモの4.5GHz帯にも対応していることから、携帯電話会社やMVNOを選ぶことなく快適に通信できるのはメリットだろう。

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eSIMと物理SIMのデュアルSIM構成なので、SIMスロットはnanoSIM×1のみとなる

【まとめ】razrらしさはやや失われたが
完成度は高まった

 motorola razr 40 ULTRAは、カメラやチップセットなどの性能面だけでなく、大きな特徴の1つであるサブディスプレーの強化を図りながらも、motorola razr 5Gで不満要素となっていたヒンジやデザイン面などを大幅に変更。razrシリーズならではの個性はやや失われてしまった感はあるものの、その分より使いやすく完成度の高い折りたたみスマートフォンに仕上がっている。

 オープン市場のみでの販売とあって価格は15万5800円と、直接的な競合となる「Galaxy Z Flip4」と比べればやや高いと感じるが、それでもハイエンドの折りたたみスマートフォンであることを考慮すれば妥当な金額といえる。あえて言うなら、より低価格で購入しやすい下位モデルの「motorola razr 40」も日本市場に投入し、折りたたみスマートフォンで一気に攻勢をかけてほしかったというのが正直なところだ。

  motorola razr 40 ultra
ディスプレー 6.9型有機EL(22:9)
165Hz対応
3.6型有機EL(約1:1)
144Hz対応
画面解像度 1080×2640
1066×1056
サイズ 約73.95×170.83×6.99mm
約73.95×88.42×15.1mm
重量 約188g
CPU Snapdragon 8+ Gen 1
内蔵メモリー 8GB
内蔵ストレージ 256GB
外部ストレージ
OS Android 13
対応バンド 5G NR:n1/3/5/7/8/20/28
/38/41/66/77/78/79
LTE:1/2/3/4/5/7/8
/12/13/17/18/19/20
/25/26/28/32/34
/38/39/40/41
/42/43/48/66
W-CDMA:1/2/4/5/8
4バンドGSM
無線LAN Wi-Fi 6E
カメラ画素数 約1200万画素
+約1300万画素
(超広角+マクロ)
イン:約3200万画素
バッテリー容量 3800mAh(30W対応)
Qi
FeliCa/NFC ×/○
防水/防塵 ×/△(IP52)
生体認証 ○(側面指紋、顔)
SIM nanoSIM+eSIM
USB端子 Type-C
イヤホン端子 ×
カラバリ インフィニットブラック
価格(SIMフリー版) 15万5800円
発売日 8月下旬以降
 

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