みなさんは羽田空港第2ターミナルに「幻のエリア」と呼ばれる施設があったのをご存じでしょうか。ターミナルビル2階南側の保安検査Dや時計台6のその先に巨大なシャッターがあり、その奥に、封鎖された幻のエリアがあったのです。
この「幻のエリア」の正体は、羽田空港第2ターミナルの国際線施設。羽田空港は現在の第3ターミナルを国際線施設として運用していましたが、就航する航空会社と便の増加を受けて、ANAの国際線をメインとした国際線施設を2020年3月29日にオープンしていました。
ところが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、各社国際線の減便および利用客は激減し、わずか13日間営業しただけでクローズ。以降3年3ヵ月の間、閉ざされた「幻のエリア」となってしまったのでした。
そんな悲運の国際線施設ですが、コロナ禍も一段落つき、再び国際線の就航や利用客増加したことを受け、2023年7月19日、ついに再開されることとなりました。これに先立ち、プレス向けに国際線施設が公開されたので、今回はその様子を写真たっぷりでお届けします。
天井18m、開放的で未来的なチェックインエリア
羽田空港第2ターミナル国際線施設の特徴は、なんといっても開放感のあるチェックインエリア。天井は18mと高く、全面ガラス張りとなっており、その向こうには搭乗ゲートとC滑走路なので様々な航空会社の飛行機が離発着している様子も見られます。
チェックインでの待ち時間を減らすため、自動手荷物預け機を13台26レーンも用意。当面は、ANAのロンドン、上海・虹橋、香港、台北・松山の5便しか第2ターミナル国際線施設を使わないため、利用客はほとんど並ばずスムーズにチェックインできそうです。
2004年に供用開始となり、ANAをメインに国内線各社が利用しているターミナルビル。2017年よりターミナル南側を国際線施設向けに増設工事をスタート。国際線向けの搭乗ゲートを7つ設置し、そのうち5つは際内供用となっている。ただし際内同時利用はできず、切り替える際には、密輸や不法出入国を防ぐため、施設内を厳しくチェックする必要がある。
(次のページでは最上級会員向けの「ANA SUITE LOUNGE」に潜入!)
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