実機で実力を試す
クアルコムの用意したLE Audio対応のリファレンス・イヤホンとドングル、そしてテスト用のノートパソコンとスマホを使い、FPSやピアノアプリを試した。
ちなみに、クアルコムのリファレンス・イヤホンは、MWCでAuracastのデモに使われたものと同じ。Bluetooth 5.4に対応しているとのこと。
分かりやすいピアノアプリで比べてみると、Bluetooth Classicを用いた組み合わせでは大きな遅延を感じるが、大幅に遅延が少ない。確かに、Bluetoothを使用したドングルとは思えないほど低遅延だ。感覚的にはほとんどないと言っていい。とはいえ、直前に確認したLE Audio対応のLinkBuds Sを使ったピアノアプリとの差はよくわからなかった。
すでにLE Audioを用いたシステムでもかなり遅延は低くなっているとは思う。しかしながら、プロゲーマーやハイエンドゲームの世界では、国際大会のアスリート並みの反射神経が必要だという話もあるので、ハイレベルのゲーマーであればその違いを実感できるかもしれない。
ゲーミング用途を想定し、独自2.4GHz伝送で低遅延を実現するUSBドングルは既に市場にあるが、クアルコムのソリューションは、標準のBluetoothの枠に沿っているという点がポイントだ。LE Audioの普及と合わせて、Bluetoothは遅延がひどいと嘆く時代はそろそろ終わりを告げるのかもしれない。
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