【実機レビュー】15インチ「MacBook Air」大きくなって良いことづくし!
マルチタスクがとても快適
内蔵スピーカーがパワフルになった
15インチ MacBook Airの大きな魅力は、画面の表示領域が広いLiquid Retinaディスプレーを活かした「Split View」や「ステージマネージャ」によるマルチタスクの作業効率が高くなることです。ウェブブラウザで情報を集めながらExcelにまとめたり、Keynoteのプレゼンテーションに挿入するイメージを写真アプリケーションから探すといった作業が、2つの画面が並べられる作業環境ではいっそうはかどります。
ステージマネージャは画面のサイドに最大5個のサムネイルを表示しながら、センターの画面領域を広く有効に使えます。Adobe Bridgeでその日の取材中に撮影した写真の収穫を振り返りながら、テキストエディタでリズム良く原稿を書き進めることができました。
エンターテインメントコンテンツの没入感も高くなります。15インチのMacBook Airは、24インチのiMac、Studio Displayと同様に薄型の筐体に上下対向配置のウーファーユニットを隣り合わせに配置するフォースキャンセリングウーファーを採用しています。14/16インチのM2 MacBook Proと筐体内部のスピーカーレイアウトを変更することにより、薄い筐体の中に同じパワフルなユニットを巧みに配置した効果はてきめん。
Apple TVで視聴する映画は、映像の精細感に加えてドルビーアトモスによる空間オーディオの立体的な包囲感が広がります。ずしんと深く響く重低音に厚みがあるので、映画や音楽ライブ配信系のコンテンツをモバイルPC単体でも十分な迫力で楽しむことができます。Apple Musicのドルビーアトモスによる空間オーディオも、13インチのM1 MacBook Airで同じ楽曲を再生した場合と比べて、低音域の安定感に大きな違いが表れました。
大画面で楽しむゲームの迫力もケタ違いです。次期macOS Sonomaには、AirPodsをペアリングした時にワイヤレスによる音声伝送の遅延、Bluetoothゲームコントローラーのレスポンスを改善する「ゲームモード」が追加されます。15インチのMacBook Airは“ゲーミングPC”としても良い選択肢になると思います。
macOS Sonomaと15インチのAirの相性に関して付け加えると、今までは通知センターに並んでいた「ウィジェット」がデスクトップ上に置けるようになり、さらにインタラクティブなウィジェットはリマインダーにチェックを入れたり、メディアの再生/一時停止など直接操作もできるようになります。デスクトップが広いMacの方が、macOS Sonomaの実力を限界まで引き出せそうです。
デザインやカラーバリエーションが13インチのM2 MacBook Airと大きく変わらなかった15インチのMacBook Airですが、macOS Sonomaとの相性の良さと、各所に「使い勝手の斬新さ」が感じられると思います。
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります