第25回
「差し押さえるぞ!」という官公庁からの上から目線メールはフィッシング詐欺
総務省と国税庁と厚生労働省と国土交通省と警察庁から「金払え」メールが届いてヒヤリ!?
フィッシング詐欺の最新トレンドは官公庁
そして今回の本題、官公庁などを装って送られてきたメールについてです。じつは昨今、投稿者さんが受け取ったような、官公庁からのフィッシングメールが多数飛び交っており、フィッシング対策協議会も官公庁を騙るフィッシングメールに注意するよう呼びかけています。
そして一口に「官公庁」といっても、下記の通りさまざまな事例が報告されています。それぞれメールおよびSMSを使って偽Webサイトに誘導し、クレジットカード情報をはじめとする個人情報を盗み出そうとするか、未払いと称してVプリカでの支払いを要求してきます。
・【総務省】重要なお知らせ。必ずお読みください。
・厚生労働省 督促状で指定した期限までに未納の国民健康保険料が納付……
・金融庁と警察庁の安全改革法令によって、2022年10月1日より、カードを……
・国税庁 e-Taxをご利用いただきありがとうございます。国税に関する申告……
・経済産業省 資源エネルギー庁 現在、電力供給ひっ迫注意報が発令され……
・【警察庁】重要なお知らせ、必ずお読みください。
この季節、特に怖いのが国土交通省を騙って自動車税の支払えとVプリカ発行カード番号などを要求する詐欺。と言うのも、実際の自動車税の納付期限もこの5月末なのです。『あれっ、払い忘れてた!?』と慌ててしまう人も少なくないでしょう。
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自動車税に限らず、官公庁直々のメールとなると誰しも「ドキリ」とするものです。たとえ心当たりがなくても、お役所からの強めの物言いで「●●が未納なので支払え! 差し押さえるぞ!」と連絡が来れば、思わず冷静さを失ってしまうでしょう。
実際のところ、未納の年金や税金、各種違反金などについてはネットで支払いを完了できます。ただ、差し押さえといった重大な手続きを、官公庁がメールやSMSで連絡してくることはあり得ません。
たとえ差出人が官公庁だったとしても、メールやSMSで送られて来た通知については無視を決め込むことが最大の対策となるでしょう。
今回のケースでは、対策を思い至る前に、あまりに多くの「支払え」メールが舞い込んだことで冷静になれた投稿者さんですが、もし1通だけ送られていたら……信じ込んで被害に遭っていたかもしれません。
そういう意味ではGW中にメールが溜まっていたことが功を奏したと言えるでしょう。みなさんも官公庁を装う、上から目線の「差し押さえ」メールにはくれぐれもご注意ください。
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