エンコード中の温度は低い
最後にDaVinci Resolve Studioで8K動画を繰り返しエンコードさせた時のCPUやGPUの温度などをチェックしよう。室温は25℃前後、監視には「HWiNFO Pro」を使用している。
DaVinciでエンコード中のCPU負荷はそれほど高くない(20%台)せいもあり、動作中のCPU温度は概ね60℃、高くて67℃といったところ。一瞬80℃近くまで到達する時もあるが、せいぜい5秒程度で60℃台に戻る。
エンコード中のクロックはCPUが4.2〜5.2GHzあたりで激しく変動するが、各コアの占有率は低いのでEffective Clockに換算するとかなり低い値となる(軽い負荷環境でクロックが伸びていることを示している)。GPUのクロックはエンコードの繋ぎ目で一瞬落ちる以外は終始安定しているようだ。
CPUとGPUの電力消費も追跡したところ、CPUは高いところで70~80Wだが基本的に60W前後にとどまっている。一方GPUのTBP(Total Board Power)は310~320WとハイエンドGPUならではの電力を消費していた。両者を足してワーストケースでも400W程度なので、今回チョイスした850Wの電源ユニットでも十分養えることが分かる。
クリエイティブ用途のPCには、Ryzen&Radeonと
ASUS製パーツに統一したビルドがオススメ
以上でRyzen+Radeonで構成したクリエイター向けPCのビルド紹介は終了だ。同ブランドのPCケースとビデオカードが物理的に干渉するという思いもよらぬハプニングが起きてしまったが、ASUS製パーツで染めたい、Ryzen+Radeonで組みたいという当初のコンセプトを貫いて組み上げられたのは幸いだった。
クリエイティブ用途でのPCには、マルチスレッドに優れるCPUが合い、さらにはGPUはハイエンド帯ではコスパに優れるRadeon RX 7900 XTは、コスパを抑えて重い処理をするユーザーにはオススメだ。
他のPCパーツに悩む人もいるだろうが、ASUSならマザーボードから液晶ディスプレーまで、クリエイター向けの製品が揃っているので、まずは一通り揃えたいならASUS製品から選ぶという購入方法もアリだろう。
正直今回のような強引な組み方はメンテナンス性の観点からはオススメできないが、自作PCではコスパや理屈よりも“好き”を優先させることで長く使えるPCに仕上げることができる。このビルドを参考に、自分の好きをクリエイトできるPCを組んでみてはどうだろうか?
(提供:ASUS JAPAN)
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