テオドール・クルレンツィス・ムジカエテルナ「Rameau - The Sound of Light」。設定の「音量を自動調整」がオンのままだと、7曲目冒頭でラウドネスの調整が発動し聴覚上のレベルが一気に下がる
「音量を自動調整」は「オフ」にしよう
ダイナミックレンジの大きなアルバムや楽曲を聴く際は、iPhoneやiPadの「ホーム」アプリを開き、3点リーダー設定内の「音量を自動調整」をオフにしよう。そうしないと、ラウドネスが極端な形で自動調整され、曲の出だしなどで音量を一気に絞ったような現象が起きる。
筆者は、Apple Musicで配信されているテオドール・クルレンツィス指揮の「Rameau - The Sound of Light」の6曲目と7曲目を通して聴いた際にこの現象を確認した。「音量を自動調整」がオンのままだと7曲目の冒頭で音量を一気に絞ったような現象が起きる。
また、「音量を自動調整」とは別に、新しいHomePodは「コンピュテーショナルオーディオ」へ対応している。コンピュテーショナルオーディオは、2020年10月発表のHomePod miniから採用された技術だ。
この機能は、オーディオ信号を解析し、再生する際にドライバーとラジエーターアレイからの出音をリアルタイム処理で最適化することで、最良のリスニング体験を提供しようというもの。
コンピュテーショナルオーディオは、いかなる環境、いかなる再生状態においても、出音を最適化することで、万人に最良のリスニング体験を提供するための技術だ。スマートスピーカーのリスニング体験においても、最善の音質を提供しようという努力を惜しまないアップルの音楽に対する姿勢が垣間見える機能だ。
その一方で、ピュアオーディオという視点に立つと、音楽ソースをアルゴリズムに従って意図的に処理する方法論が、すべてにおいて正解なのかどうかは意見の分かれるところであろう。
訂正とお詫び:初出時、「音量を自動調整」の設定について誤りがございましたので、訂正いたしました。(2023年3月24日)
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