日本語の動画を要約させてみる
次に日本語の動画を要約させてみよう。基本的に英語がメインで学習されているChatGPTは、果たして日本語コンテンツも要約できるのだろうか。
「YouTube Summary with ChatGPT」をインストールすれば、わざわざ動画を開かなくても、動画サムネイルの左上に表示されている「ChatGPT」アイコンをクリックするだけで要約はスタートする。
普段より気持ちゆっくりと要約テキストが表示された。
そのまま「日本語で」と入力して翻訳してもらった。100点満点とは言わないが、かなりがんばっているのではないだろうか。少なくともどんな話題が語られているのかはわかる。
だが、「続けて」と入力してそれ以上の情報を得ようと試みたが、「GYAO」の話題は既出なうえ、少し日本語も怪しくなってきた。文字起こし(日本語)>要約(英語)>翻訳(日本語)と、翻訳を2回繰り返しているせいだろうか。
アニメやドラマは要約できるのか?
さらに難易度をあげて、某アニメの1話分を要約させてみることにする。これはさすがに厳しいだろうか……。。
結果は惨敗。要約どころか意味すら取ることができない。最後に少し言い訳しているところがかわいい。
さらに別のアニメで試してみたがやはり日本語はかなり苦手なようだ。
英語なら十分実用的
いくつかの動画を要約させてみたが、やはり現時点で日本語の動画を理解するのはかなり難しいようだ。とは言えこれはChatGPTの学習データセットに日本語があまり含まれていなかったことが理由だろう。今後学習が進めば英語以外の外国語も扱えるようになっていくだろう。
一方、英語の動画は素早くかつ正確に内容を掴むことができるため、海外のカンファレンス動画やセミナー動画、ニュース動画などをチェックするには最適解だと言える。
次に英語で書かれた要約を翻訳する方法だが、ChatGPTは世界中からアクセスが集中していることもあり、現在かなり反応が遅い。
何度も何度も利用していると「使いすぎ」と警告され、一定時間使えなくなることも多い。現時点では要約のみChatGPTに任せ、翻訳はDeepLでするほうがストレスが少ないと感じる。
ChatGPTを開発するOpenAIに出資するマイクロソフトは、近い内にChatGPTを「Bing」や「Officeスイーツ」といった同社の製品に組み込むことを明言している。また、YouTubeを運営するグーグルもOpenAIに負けじとAI開発にリソースを集中しているため、グーグル純正のYouTube要約ツールが提供されるかもしれない。
現在、AIによるツールの開発はまさに過渡期と言える。かなり効率がいいと思われる今回の方法も1年、いや半年後にはまったく古いものになっている可能性は高い。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります