先駆けとなったクラファン
耳音響認証は法人向けサービスとして展開している。ただし、個人向けのシステムは2年前に、「NECヒアラブルデバイス」として、クラウドファンディングサイトの「Makuake」に登場していた。これもフォスター電機との共同開発によるものだ。
NECヒアラブルデバイスは、実質的にアクティブ・ノイズ・キャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンだった。これに上述の生体認証機能が搭載されていて、Android版の専用アプリにその情報を登録できた。アプリを起動させた状態では個人認証が有効になり、セキュアな音声メモが取れる。
実のところ、この機能だけではあまり価値が高いとは思えない。まずは試験的に製品を作り、そのノウハウをクラウドサービスとつなぎこむことで新しい付加価値を模索しようとしているのだろう。
今後完全ワイヤレスイヤホンがIoT機器として活躍の場を広げていくと、セキュリティが欠かせなくなる場合もあるだろう。そうした時に、この耳穴による生体認証は興味深い解決策になるかもしれない。
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