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B&Wの700シリーズが5年ぶりに刷新、「700 S3」シリーズに

2022年09月21日 16時00分更新

 D&Mホールディングスは9月21日、Bowers&Wilkins(B&W)の新スピーカー「700 S3シリーズ」を国内投入すると発表した。開発に3年を掛け、5年ぶりの刷新。

前面が曲面になりスリム化

 700 Seriesは、B&Wの最上位ライン「800 D4」シリーズの主要技術をつぎ込みつつ、一般家庭で導入しやすいサイズや価格にしたメインストリームライン。フロア型3機種(702 S3、703 S3、704 S3)、ブックシェルフ型3機種(705 S3、706 S3、707 S3)、センタースピーカー2機種(HTM71 S3、HTM72 S3)と幅広い選択肢を揃える。

706 S3、707 S3、HTM72 S3

705 S3

703 S3と704 S3

702 S3

 価格は、最も小さな「707 S3」がペア28万1600円から。最上位の「702 S3」が1本54万4500円から。それぞれ、グロス・ブラック、サテンホワイト、モカ、ローズナットのカラーが選べる。9月末から店頭販売を開始。ただし、ローズナットは日本を含むアジア限定カラーで12月からの販売となる。

 800シリーズとは異なり、オーソドックスな形状のエンクロージャーを採用。前面に緩やかな曲線を描きスリムになっており、幅も1㎝ほどスリムに。幅ギリギリのサイズのユニットが、少し前に出る形で配置されている。曲面バッフルによって音の拡散性が増し、音離れが良くなった。また強度の面でも有利だという。そのぶん容積は減るが、これはバスレフポートの改善で補っている。フロア型モデルは台座を採用している。

 ダイヤモンドドームツィーターこそ搭載していないものの、内容的には「かなり800 D4シリーズに近い」という。高域ユニットを髷のようなケースに収め、エンクロージャーの上部に配置した“トゥイーター・オン・トップ”構造の機種を増やし、“デカップリングFSTミッドレンジ・ドライブ・ユニット”などB&Wの象徴的な技術を採用。これらはエントリークラスの600シリーズにはないもので、B&Wの技術エッセンスを体験しやすいシリーズとも言える。

 ツィーターを収める筒の部分は新機種のために再設計。アルミブロックから削り出したハウジングは長さが延長され、内容積がアップ。振動板の動きがよりスムーズになるという。振動板はカーボンドーム型で、ボイスコイルや磁石などもアップグレード。ツィーターをエンクロージャー内に収めている機種でも円筒の長さを伸ばしている。また、センタースピーカーでもトゥイーター・オン・トップ構造の機種が選べるようになった。

HTM71 S3はトゥイーター・オン・トップ構造の機種

カーボンドームのボイスコイルのボビンにある空気抜きの穴は従来は6ヵ所。これが30ヵ所ぐらいに増えている。

 3ウェイスピーカーのミッドレンジには、800 D4シリーズ同様バイオメトリック・サスペンションが導入されている。コーンが動作する際にスパイダーが発する不要なノイズを劇的に減少できるという。これ以外にも、B&Wが持つミッドレンジコーン技術を採用。透明感の高いサウンドが得られるという。

ミッドレンジユニット

バイオメトリック・サスペンション

 ウーファーは最新世代の「Aerofoil プロファイル・バス・コーン技術」を採用。中央部が厚く、周辺部ほど薄くなるようにしたフォームコア材をパルプシートで挟み込んだサンドイッチ構造で、剛性と軽量性に優れる。

 スピーカーターミナルは、バイワイヤー対応で横に4つ並んでいる。ネットワーク回路もコンデンサーやヒートシンクを改良している。写真は702 S3のもので、ウーファー用が18dB、中高域用が12dB、6dB。構成やパーツグレード自体はS2と同じだが、B&Wは各コンデンサーの音質を補正するため小容量のコンデンサーをパラレルで使っている。従来は0.01μFのものが2個だったが、4個パラレルに増やしている。

 バスレフポート(Flowport)も大口径化。さらに最上位の702 S3では、ポートを下向きに配置しており、60㎝と長く、f0が20Hzまで低くなった。専用の台座もアップグレードした。スパイクも改良し、M6からM10に径が上がった。

 なお、D&Mでは9月22日から「700 S3シリーズ発売記念プレゼントキャンペーン」を実施。対象購入期間内に700 S3シリーズ、または800 D4シリーズのスピーカーを購入し、応募すると先着200名に、完全ワイヤレスイヤホン「PI5」をプレゼンとするという。色は白と黒があり、選べない。

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