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新ジャンルに慎重なアップル、新MacBook Airは渋カッコよく買うなら今(石川 温)

2022年06月08日 12時10分更新

M2を搭載した新MacBook Airの重量は1.24kg

ポート類は気になるが「軽さは正義」新MacBook Air

 一方でネットでの憶測記事が的中したものもある。MacBook Airが新たに発表されたのだ。憶測記事では「新色が出る」と言われていたが、今回、「ミッドナイト」と「スターライト」が新色として加わった。これまでMacBook Airは「くさび形」というか端に向けて細くなるデザインが印象的であり、薄く見えて、いかにも「Air感」があったのが特徴だった。

 しかし、新しいMacBook Airは、昨年、発売されたMacBook Proを薄くしたようなデザインに変更された。どちらかというと角張った印象で「Airらしさ」がなくなってしまった気がしてならない。なぜ、アップルは何でもかんでもAirという名前をつけたがるのか。やっぱり、Airという名前をつけるとよく売れるのか、謎は多いがとりあえず今回発表された新製品はMacBook Airなのだ。

 実際に、発表されたばかりのMacBook Airを持ってみると、正直いって欲しくなる。普段、ちょっと重たい14インチMacBook Proを持ち歩いているので、360g軽くなっただけで「あ、Airってそういうことか」という納得感が出てくる。「軽さは正義」なんて言葉が頭をよぎる。

 今回から搭載されたM2チップに関しては、基調講演では当然、M1よりも処理能力が上がっているはずだが、実感、どれくらい違うのかに関しては、実際に発売時の製品を触って試すしかないだろう。そもそもM1チップでも高性能であり、普段の仕事ぐらいではサクサクとこなしてしまうので、「M2チップじゃなければダメ」なんてことはなさそうだ。

 ただ、気になるのがMacBook Airのポートだ。従来通りではあるが、HDMIポートとSDカードスロットは搭載されていない。「そういえば、先日、モニターにつないでプレゼンしたな」「取材先でデジカメの写真を読み込んだな」ということが多いので、やはり自分はMacBook Proを使い続ける決断をした。

 しかし、多くの人は、HDMIポートにつなぐことなんてないかもしれないし、そもそもデジカメで写真を撮影する機会も減っているだろう。そう考えると、まさにMacBook Proはプロ向けでありそこまでの仕様を求める人は少なく、ほとんどの人はMacBook Airが最適な選択肢になるのはないだろうか。

 

 2020年に発売されたM1チップ搭載のMacBook Airは従来からのデザインを踏襲しており、「新しいものを買った満足感」というものに欠けていた。せっかくM1チップにデビューしようと思っても、外見の違いがないので高揚感に乏しかった。その点、今回のMacBook Airは正真正銘、全く新しいデザインで、まわりに自慢したくなっている。しかも、新色のミッドナイトはかなり渋くてかっこいい。

 コロナ禍が落ち着き、外出する時間が一気に増えた。そんなときのために軽くてかっこいいデバイスが欲しいという人には、新しいMacBook Airはベストチョイスなのではないだろうか。円安で、過去に比べると割安感は失われているが、買うなら今しかないのかも知れない。

 

筆者紹介――石川 温

 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)、『未来IT図解 これからの5Gビジネス』(MdN)など、著書多数。

 

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