ベンチマークテストの結果は十分に満足のいく結果がでたので、次は実際の作業を行なって使用感をチェックしてみよう。使用したソフトはAdobe Creative CloudのPhotoshop、Photoshop Lightroom Classic、PremiereProの3つだ。日頃から日常的に行なっている作業を模してテストした。
Photoshop
画像レタッチソフトの定番「Photoshop」だ。今回は2400万画素のデジカメで撮影し、Lightroom ClassicでPSD16bit形式で書き出したデータを開いて作業した。画像データの解像度は6000×4000ピクセルでファイル容量は約140MBになっている。
Photoshopの新機能「風景ミキサー」はまだベータ版扱いということもあり、かなり負荷が高いが「AERO 17 XE5」でなら実用的な速度で処理が行なえそうだ。プレビューの切り替えは早く、調整するスライダーに合わせてリアルタイムとまではいかないが十分にストレスなく操作を行なえる。
またプレビュー作成にGPUのアクセラレーションを使用するチルトシフトや、単純にCPUパワー頼りだった変形処理でも内蔵グラフィックとディスクリートGPUにいい感じに処理が分散されているようで、これらの処理は調整するスライダーに合わせてほぼリアルタイムでプレビューが更新されるので、微妙な調整も反映される高色域ディスプレーと合わせ快適な作業が可能だ。
Photoshop Lightroom Classic
続いてLightroom Classicでの書き出し時間の計測と調整作業を行なってみた。2400万画素のデジカメで撮影した500枚のRAWデータをPSD16bit形式で書き出すのにかかった時間の計測と、調整での作業感をチェックした。
rawデータ500枚の書き出しにかかった時間はターボモードで約3分30秒、クリエイターモードでは約5分18秒かかった。
クリエイターモードでは書き出し開始すぐにCPUのクロックが下がり負荷も低くなっている。それでも約5分18秒というのは第9世代や第10世代のハイエンドデスクトップよりも早く処理できている。
ターボモード時の約3分30秒というのは同じ第12世代のデスクトップ用の「Core i7-12700」とほぼ同等といっていいくらいの速度で書き出しができていてノートPCとは思えない処理能力だ。
これだけの処理能力があるなら写真撮影に関して言えばデスクトップマシンの必要性はなく、内蔵ディスプレーで高精度な色判断も可能なので、場所を問わずに最終処理まで行なえる。ロケやスタジオといった出先での処理が可能となるとプロカメラマンのルーチンワークに大きな影響が出そうだ。
トーンカーブでの明るさ補正と変形処理も試してみたが、あらゆる処理でプレビューがリアルタイムで表示される感覚だ。色や明るさの補正は調整スライダーを微妙に動かしながら最適と思われる箇所を探すが、高色域ディスプレーは微妙な色や明るさの違いもしっかり反映されるので判断しやすく、プレビュー速度も早いので思考する間を感じることなく作業を進められる。
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