Silent-Master NEO Z690/D4をベンチマーク
高負荷時でもCPU温度は62度!性能を犠牲にしないCore i5-12400&RTX 3060の超静音PC
気になるCPU温度は最大でも62度
静音動作でもしっかり冷えている
ゲーミング性能はスペックに見合うもので、静音動作ながらCPUもビデオカードも本来の性能を引き出せていた。では、CPU温度はどうだろうか? 冷却ユニットのファンが低回転だと十分に冷やせず、高負荷時に性能を十分発揮できない可能性がある。そこで、CPUにさらに高負荷がかかる用途でも、本来の性能が出せるのか確認した。
検証に使ったソフトは、CGレンダリングで性能をスコアー化する「CINEBENCH R23」。すべてのCPUコアに高負荷をかけるため、マルチスレッド時の挙動をチェックする時に便利な定番ベンチマークソフトだ。
Multi Coreが12104pts、Single Coreが1722ptsと、こちらもスペックから考えて妥当な結果が得られた。つまり、静音性を重視したがゆえに冷却性が犠牲になり、本来の性能が発揮できないということはなかったということだ。
また、このベンチマーク中のCPUパッケージ温度をモニタリングツール「HWiNFO64 Pro」で確認してみたところ、最大でも62度。静音仕様の空冷クーラーでちゃんと冷えるのか気になっていたが、まったく問題ないということがわかった。
Core i5-12400の電力制限は通常時のPL1が65W、瞬間最大時のPL2が117Wだ。この値はCPUパッケージ消費電力に影響し、CINEBENCH R23のMulti Coreテスト中もその範囲内で上下する。CPUパッケージ消費電力の平均(63.162W)や最大(70.358W)を見てみると、試用機のBIOSはおそらくインテルが推奨するデフォルト設定だと思われる。
ゆえに、このPL1(あるいはPL2)の設定を変更すれば、性能を底上げできるかもしれない。しかし、現時点で生活環境音のほうがよっぽど大きい超静音動作で、スペック通りの性能を発揮しているので、性能アップの必要性は感じない。
うるさくてやたらと光るゲーミングPCが苦手
そんな人に強くオススメしたい超静音モデル
昔から「静音PCは性能が低い」という印象を抱いている人は多い。しかし、Silent-Master NEO Z690/D4はそのイメージを見事に払拭してくれた。もちろん、それはCPUやGPUの進化も大きく貢献しているが、それを十全に活かすほかのPCパーツや組み立て技術あってこその話。
高性能なだけのPCは最初こそ喜んで使うものの、そのうち騒音が気になり始める人も少なくないだろう。対して、静音PCは見た目こそ地味めだが、高負荷時でも長時間利用しても騒音が気にならず、ストレスなく長く愛用できるという強みがある。ゲーミングPCは欲しいけど騒音に悩まされたくないという人はもちろんのこと、むやみやたらと光るPCが苦手、という人にもオススメできる1台だ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう