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祝60周年! 鈴鹿サーキットで3年ぶりの「ファン感謝デー」レポート

2019年以来に開催予定の
鈴鹿8耐に向けたカウントダウンデモレース

 8月7日(日)に決勝レースが予定されている2022年シーズンの鈴鹿8耐(バイクレース)。デモレース「始動! 鈴鹿8耐」ではそんな鈴鹿8耐の名物となっているル・マン式スタートが再現された。

 このプログラムには9チーム13名が参加。自身のオリジナルヘルメットではなく、ヨシムラカラーのヘルメットを着用し、YOSHIMURA SERT MOTULのマシンを駆って登場した渡辺一樹選手をはじめ、各ライダーがメインストレートでハイスピードウィリーを披露するなどのファンサービスを行なった。ひと足先に鈴鹿8耐の熱気を感じることができたプログラムだった。

コースサイドからマシンに駆け寄ってスタートする、ル・マン式スタート

5日(日)はF.C.C. TSR Honda Franceのレギュラーライダーとして2021 FIM世界耐久選手権(EWC)シリーズを戦った高橋裕紀選手がホールショットをゲット!

レースでは決して一緒に走ることのない
異カテゴリーのマシンが同時走行

 フルコースを舞台に「All Star Laps~TOPマシンの競演~」が開催された。このプログラムではMotoGPマシンのHonda RC213Vをはじめ、鈴鹿8耐や全日本ロードレース選手権に参戦する2輪マシン、スーパーフォーミュラやSUPER GTに参戦する4輪マシンがデモラン。それぞれが特徴的なレーシングサウンドを奏でた。走行後はそのままグリッドに停車。グリッド&ピットビューイングで来場者の目を楽しませた。

様々なカテゴリーを代表するライダーやドライバー、そしてマシンが同じタイミングでコースを走行するデモランが実現したのは「ファン感謝デー」だからこそ

2022年シーズンを戦う
最新SUPER GTマシンがデモレースに参加

 2022年シーズンのGT500マシンによる「SUPER GTプレシーズンマッチ」には、2021年シーズンのGT500チャンピオンに輝いた坪井 翔選手が駆るトヨタ GRスープラをはじめ、Honda NSX-GT、日産Zが参加。フルコースを使ったデモレースでシーズンインを前に本番さながらのバトルを披露した。

 今シーズンのSUPER GTにおけるトピックのひとつと言えば、GT-RからマシンチェンジされたZ(GT500)の参戦が挙げられる。フェアレディZのレーシングカーがGT500に投入されるのは実に15年ぶりだ。

5日のデモレースではZをドライブする平峰一貴選手がトップで1コーナーへ。昨シーズンのチームメイトである松下信治選手らとバトルを展開し、見どころを作った

Hondaのモータースポーツ活動における
レジェンドマシンが疾走

「鈴鹿サーキット 夢の原点」ではマン島TTレースに出場した「RC142」(1959年)、Hondaの第一期F1活動を代表するマシンであり、Hondaに記念すべきF1初勝利をもたらしたマシンでもある「RA272」(1965年)がデモラン。動態保存された2台を宮城 光氏が走らせた。

 また、ロードレース世界選手権最高峰クラスの日本人最多勝利記録保持者である岡田忠之氏、世界三大レース(F1モナコグランプリ、インディ500、ル・マン24時間)に参戦した経験を持つ中野信治氏がトークショーに参加。ふたりは「HRS Suzuka」(Honda Racing School Suzuka)で若手選手の育成に関わる者としてHondaのレースに掛ける熱い思いを語った。

Hondaのレースへの挑戦を象徴する「RC142」と「RA272」が東コースを走行。現代のレーシングマシンとは違う華奢なフォルムながら力強いレーシングサウンドを轟かせた

感動のサウンドがサーキットに響き渡った
F1のデモラン

 10月9日に決勝レースが予定されている、今シーズンのF1日本グランプリに向けたプログラムも開催された。フェラーリF187(1987年)、AGS JH23(1988年)、ウイリアムズFW12(1988年)、ベネトンB189(1989年)など、鈴鹿で開催されたF1日本グランプリを走った往年のF1マシンが集結。「世界の鈴鹿へ F1日本グランプリ」と題されたプログラムで東コースをデモランし、現代のF1では聞けなくなったひときわ甲高いエキゾーストノートを響かせた。

1980年代後半に活躍したF1を中心とするマシンが「これぞF1!」というサウンドを奏でた。3年ぶりに開催が予定されるF1日本グランプリがより楽しみになった

スーパーフォーミュラ
2022年シーズンがここからスタート

 フルコースを使ったタイムアタック合戦「SUPER FORMULA DRIVERS'1LAP ATTACK」には今シーズンのスーパーフォーミュラに参戦するドライバーが参加。5日にフリー走行、6日には計時予選と渾身の1ラップタイムアタックが行なわれた。

 フリー走行から何度もピットインを繰り返すドライバーも。7~8日の合同テストを前に「ファン感謝デー」の走行枠もフルに使ってセッティングを煮詰める姿が見られた。

6日は前走者がいない状態で1台ずつがタイムアタックを決行。それに向けたフリー走行や計時予選でも時間を無駄にしないのはトップドライバーならでは

 恒例の人気企画を含め、2日間に渡って60周年の歴史にちなんだプログラムが数多く開催された今回の「鈴鹿サーキット60周年ファン感謝デー」。鈴鹿サーキットを運営してきた「モビリティランド」は2022年3月1日から新社名の「ホンダモビリティランド」に代わり、新しいスタートを切った。また、社名変更に合わせて開場25周年を迎えた「ツインリンクもてぎ」(栃木県芳賀郡茂木町)は事業所名が「モビリティリゾートもてぎ」に。鈴鹿サーキットもロゴマークが一新された。今シーズンもその鈴鹿サーキットでは様々なレースイベントが予定されている。

 「ファン感謝デー」後の3月7~8日には2022年シーズンに向けたスーパーフォーミュラと全日本ロードレースの合同テストも行なわれ、いよいよモータースポーツシーズンが始動する。今年も激しいバトルが楽しみなシーズンになりそうだ。もちろん、3年ぶりに開催される予定の鈴鹿8耐やF1日本グランプリにも期待したい。

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