拡大には実体顕微鏡が便利だが
スマートフォンやタブレットでも代用可能
ピン修正に使える文房具と一緒に用意しておきたいのが、拡大鏡。手で持つタイプは片手がふさがってしまうため、別途固定できるスタンドなども用意しておきたい。顔にかけられる、眼鏡タイプのルーペを使うのもオススメだ。
個人的には、ルーペより実体顕微鏡のほうが作業が楽だと思っているが、普通に考えて、一般家庭にそんな特殊な光学機器はない。
最近では液晶画面を備えた顕微鏡も安く売られているので、こういったものを活用するのもいいだろう。とはいえ、ピン修正のためだけに購入するのは少々ためらわれる。こんなときは、タブレットやスマートフォンの出番だ。
使い方はシンプル。適当な台にスマートフォンやタブレットをのせ、カメラ機能を使って画面に表示するだけだ。
この例では大きめなマグカップにiPad mini 5をのせているが、これだけでも十分実用的だ。定規を置いて倍率を測ってみたところ、10mmが約17mm……つまり横幅が約1.7倍にまで拡大されていた。ここまで大きく見えれば、確認作業がぐっと楽になるだろう。
大きく曲がったピンの修正は「シャープペンシル」
ピンセットや針状のもので起こし、少しずつ曲がりを直す
さて、準備が整ったところでいよいよピンの修正に入ろう。基本的な方針は、①ピンセットや針状のものである程度引き起こし、②シャープペンシルで慎重に角度を調整する、というものだ。
少々見づらいが、修正している最中の様子を撮影してみたので、参考にして欲しい。
わずかな傾斜は「カッターナイフ」の刃を当てて
周囲に合わせるよう押して微調整する
さて、ある程度は戻せたとはいえ、ピンに傾きがあるため、ソケットに入らない状態だ。この修正にはピンセットとカッターナイフが活躍してくれる。
今回のように角近くのピンであれば、ピンセットで周囲のピンごと挟んでやることで、傾きを修正していける。
修正のコツは、挟んだ後で軽く左右に揺らすこと。ピンを曲げるほどの力はいらず、本当に軽くでいい。ピンの弾性で戻る範囲内で何度か繰り返していると、傾いているピンだけが少しずつ真っすぐになっていく。
角ではなく、内側のピンの傾きを直したいときも、カッターナイフが活躍してくれる。ピンの間に刃を入れて、軽く左右に動かしてやろう。
なかなか傾きが戻らないからといって焦る必要はない。曲げすぎる方がよっぽど怖いので、少しずつ落ち着いて作業していこう。少し修正したらどのくらい角度が戻っているのかルーペで確認し、再び修正する……という作業を繰り返すことになる。
なお、大きく曲がったピンの近くばかりに目が行くが、実は、離れた位置のピンも意外と傾いている。特に外周のピンは指が触れることも多く、内側に曲がりやすい。必ず横から見て、曲がったピンがないかを確認すること。もしあれば、カッターナイフなどで少しずつ修正していこう。
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