週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

撃ちまくって野菜を守れ! まったくスローライフじゃない農業アクション「アトミクロップス」をレビュー

2020年09月17日 11時00分更新

耕して植えて育てて戦う! 世紀末農業は大忙し!

 ゲーム本編では、複数のバイオームがつながった広大なマップで農業と戦闘のサイクルを繰り返す。ニューゲームを開始すると、春から順に季節が始まり、自分の農場と東西に隣接する2つのバイオームが攻略可能な状態になっている。畑に種を植えて、水をやり、敵を倒したり雑草を抜いた時にドロップとして出てくる肥料で生育を加速。育ったら収穫する。ここまでは完全にごく普通の農業ゲームだ。ただし、それは昼間の話。

農業は敵がおしかけてこない昼の間に進めておこう

 夜になるとそこかしこから敵が現れ、作物を狙って襲ってくる。チュートリアルでは足の遅いイモムシだけだったが、本編からは銃で武装したウサギだの、爆弾を投げてくるウサギだの、さまざまな敵が押し寄せてくる。

夜は敵が襲撃してくる。日付が進むほど多彩な敵が登場し、激しい攻撃をしかけてくる

 ステージが進むにつれて激しくなる襲撃を退け、夜が明けると救助ヘリが到着。無事に収穫できた野菜を持ち帰ると、それぞれ作物の種類に応じて報奨金がもらえる。この報奨金を元手に、より強力な武器や農具などのアイテムを買って、再び農場へ舞い戻るというのが基本的なゲームサイクルだ。

無事に持ち帰った作物をお金に換え、装備やアイテムを購入する。アイテムは基本的に消耗品で、銃も1日使うと壊れる

 3日を乗り切るとひとつの季節が終わり、その季節の収穫を町の人たちとともに祝う。この時、町長から追加の報酬がもらえ、使うと新しいバイオームへ続く橋を修理できる。

シーズンクリアの報酬で新しいバイオームへの道が拓ける

ローグライトシューティングとしての楽しみが基本!

 遊んでいるとすぐに気がつくのだが、このゲーム、コンスタントに作物の種を入手するのが意外と難しい。町で売っていることもあるが、最初のうちの収穫は売り上げも微々たるもので、武器ひとつ買うこともできない程なので、とてもじゃないが種には手が出ない。昼間出現する敵や放っておくと生えてくる雑草を処分したドロップとして出ることもあるが、ドロップ率が低すぎて供給源にはならない。そこで、種を求めて探検しにいくことになる。

近隣のバイオームへ遠征することで作物の種や農具などを入手!

 隣接するバイオームには昼間からたくさんの敵がいて、それぞれが拠点となるキャンプを守っている。このキャンプを襲撃して、囚われている生き物を助けると、お礼として種をもらえる。また、クレート(木箱)を守っているキャンプを攻略すれば、箱の中のアイテムが手に入り、土地を拡張したり農作業の役に立つこともある。

 これらのアイテムを入手して売り上げをどんどん拡大していくのが基本の戦略になる。つまり、昼夜を問わず、ともかく戦闘するしかないのだ。そう、本作の中核はつまるところ、ローグライト・ツインスティックシューターなのである。

農地を開拓するクワや、農作業に使えるさまざまな農具などが手に入ることも!

 農業要素は、戦闘ステージでは作物の育成と収穫がメインで、シューティングで敵と戦いながら同時進行でできるようになっている。加えて、中長期的な要素として、この収穫を報酬に変えて、だんだんと農業を発展させていくシミュレーション要素がある。

 アップグレードには、武器の購入、強化はもちろん、アイテムを買って農地を拡張したり新しい作物を備える、農作業を効率化するといったさまざまなオプションがランダムに登場する。さらに、バラの花を育ててプレゼントすることで町の住人と交流し、関係が進めば最終的には結婚することも可能だ。

バラを育てて町の人に贈ることで親交を深める。ゴールは結婚だ!

 ローグライトなので、これらのアップグレードの大半はニューゲームのたびに失われてしまうが、特殊な作物を育てて収穫することで、ニューゲームしても持ち越せる永続的なアップグレードも購入できる。前回プレイのアップグレードをランダムで引き継いだり、1日の時間が長くなったりと、だんだんと生存時間を伸ばしやすくなっていく。

 とはいえ、やはり本作の核となる部分はローグライト・シューターであり、「エンター・ザ・ガンジョン」などといった既存作と同様、プレイするたびに変わる状況に何度も挑戦してどんどん腕を磨いていく部分がやはり最高に楽しい。農業要素は主に、アップグレードを獲得するための一種のメカニズムとして組み込まれているという印象だ。

 なので、本作にスローライフを期待するとあてがはずれるだろう。だが、農業ゲームも好きで、ローグライトシューターも好物といった雑食系ゲーマーならば、長く楽しめるのは間違いない。

(提供:DMM GAMES)

■関連サイト

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

この連載の記事