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Mpow、1万円以下とお手軽なノイキャン付き完全ワイヤレス「X3 ANC」を発表

2020年06月19日 11時00分更新

イヤーチップの付け替えで2種類の音が楽しめる

 イヤホンのハウジング部と、そこから伸びたマイク部分の付け根付近にタッチ操作対応のマルチファンクションボタン(MFB)が付いている。ここをタッチしたり長押ししたりすることで、様々な機能が呼び出せる仕組みだ。通話などをする際、片耳だけでの利用も可能だが、その場合は右側だけが使用できる。

 一般的に、タッチ操作やペアリング操作は、初心者にはどうすればいいか分かりにくい面があるが、本機の場合、イラストを多用した説明書が用意されており、初めての人でもスムーズに使い始められるのではないだろうか。

 音楽再生時は、右の1回タップで音量+、左の1回タップで音量ー。左右どちらかの2回タップで一時停止、右の3回タップで先にスキップ、左の3回タップで前に戻る動作となる。ノイズキャンセルのオン/オフは右を2秒長押し、Siriの呼び出しは左を2秒長押しとなる。着信時は、左右どちらかを1回タップすると応答できる。

 デフォルトでノイズキャンセル機能はオフになっている。「プー」と信号音が1回鳴った状態でオン、「ピポ」と異なる音程で2回信号音が鳴った状態でオフとなる。静かな室内ではそれほど効果を感じないが、自動車の往来が多い道沿いなどに出ると自動車が風を切る際の騒音がカットされているのが分かる。ノイズキャンセルをオンにすると、S/N感が上がってより細かな音が聴ける印象もあるので、状況に応じて適切なモードを選びたい。

本体にはマイク、空気抜きなど複数の穴が空いているのだが、IPX4相当の防滴性能を持つという。

 イヤーチップは軽い着け心地で、密閉感もなかなか高く好印象。トーンバランスとしては低域がかなり強めに出る。そういう意味では、米国でウケている製品というのも納得だ。全体的に柔らかい音調で、高域の刺さりや歪みなどもなく、疲れにくい感じがする。レンジ感の狭さも感じない。低域は少し盛っているが、ブンブンと前に出てくる低域のリズム帯の分離感についても、必要な情報は伝えてくれる印象だ。ボーカルが聞こえにくくなる印象もなく、特に歌詞(子音)などは明瞭に把握できる。

 最近は低価格で音のいいイヤホンがあふれているが、価格や機能を考えればまったく文句のない音だし、「これでいいじゃん」という納得感がある。

 イヤーチップは2種類あり、音の変化はかなりある印象だ。

 両方とも黒だが、最初に装着されていた若干“色が薄い方”は上に書いたようにウォームで、中高域が柔らかく、広がり感もある味付け。これを“色が濃い方”に変えると、フラットバランスに近づき、タイトでハッキリした感じの聴こえになる。おそらく濃い方のイヤーチップは、日本からの意見が反映されて同梱されたものではないだろうか。ワイドレンジでハッキリした音が好みの人にはこちらを勧めたい。

日本法人の設立後、最初の注力製品

 Mpowは従来、Amazonなどを中心に国内販売を実施してきたが、3月に日本法人の株式会社Mpow Japanを設立。本社は中国の深センで、外部委託ではなく自社に開発部門や品質管理部門を持つという。2013年の設立以降、30以上の国でビジネスを展開、2.6億人のユーザーがいるとする。

 その体制については、先日、YouTubeのASCIIチャンネルで放送した“生ポタ祭'20夏”でも詳しく解説してもらっている(1:01:26から)。合わせてチェックしてほしい。

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