リアリティあふれる人間ドラマとグラフィックに圧倒された
最後に、The Last of Us Part IIの人間ドラマとグラフィックについて解説しよう。同社が2016年に手がけた「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」をプレイしたとき、リアリティーあふれるカットシーンに衝撃を受けた。とくにキャラクターの感情表現がかなりリアルで、喜怒哀楽や細かいしぐさなどが緻密に描写されているのだ。これがゲームの未来なのかと感慨深い気持ちを抱いた覚えがある。
本作が成し遂げた功績は、The Last of Us Part IIでもしっかり受け継がれていた。"生"を見出すほどの圧倒的なリアリティーがそこにあった。登場人物たちの感情表現が前作以上に豊かになったことで、より重厚で深みのあるストーリーが楽しめる。また、カットシーンのクオリティーも高く、名作映画を鑑賞しているような気分に浸れるのもたまらなかった。The Last of Usファンだけでなく、映画ファンの心も鷲掴みにすることだろう。本作が提供する極上の人間ドラマを最後まで堪能してほしいものだ。
カットシーンとキャラクターに加え、ストーリーを盛り上げる舞台にも注目してもらいたい。緑が映える自然風景が印象に残る「ジャクソン」や、廃墟と化したビルが林立する「ボストン」などの舞台は、いずれも実写と見間違えるほどのクオリティーであった。とりわけ、森林地帯と廃墟は目を見張るほどの美しさに満ちあふれていて、ゲームではあることを忘れさせるほどだった。本作の風景をスクショしてSNSに投稿するという楽しみ方ができるかもしれない。
一方、感染者が徘徊する危険地帯や暗闇に包まれた建物内など、プレイヤーの恐怖心を高めるエリアも多数存在する。ホラー風の陰鬱なトーンで彩られたエリアを探索すればするほど、不安の度合いも増していく。
前作のトラウマ的存在である「クリッカー」も続投するのだが、進化したグラフィックと融合したことで畏怖の念が強まり、近づきにくくなってしまった。とにかく怖すぎるのだ。本作のグラフィックがもたらす光と闇も注目すべきポイントといえよう。
前作以上の出来に大満足!
The Last of Us Part IIはマストバイの傑作だ!
1作目のThe Last of Usは、PlayStation 3時代における最高傑作だと思っている。続編に期待していた反面、あのエンディングで終止符を打つべきではないかと考える時期もあった。映画などでよく聞く「続編は失敗しやすい」というジンクスによって多少抵抗を感じていたが、いざ本作をプレイしたらその考えは誤りであると思い知ることになった。
はっきりいって、The Last of Us Part IIもマストバイの最高傑作である。前作から引き継がれた戦闘システムにステルス、グラフィックが劇的に進化し、前作を凌駕するほどの内容に仕上がっていた。7年の時を経て生み出された本作がPlayStationの歴史に刻まれるのは、もはや必然的な結果といえよう。
The Last of Us Part IIの発売まで残り1週間を切った。長年待ち続けた先にあるのは、「約束された神ゲー」。胸を張ってそう断言しよう。もし気になる人は予約購入してみてはいかがだろうか。
ゲーム情報
タイトル:The Last of Us Part II
プラットフォーム:PlayStation 4、PlayStation 4 Pro
発売日:6月19日発売予定
CERO:Z(18歳以上のみ対象)
開発元:ノーティードッグ
発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
©Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by Naughty Dog, LLC.
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