「院内感染0人という結果を出している」
匿名の放射線技師が勤める病院の院内感染では、以前から「未知のウイルスに関してはWHOが何と言うと最大の防御をする」「様子を見ながらウイルスの実態がわかってきてから、少し下げていく」というスタイルを取っていたという。その効果もあってか、同病院は50人ほどの感染者を受け入れているものの、院内感染は0人という結果を出しているとのこと。
「東京における認識の差も変えていく必要がある」
匿名の臨床工学技士が勤める三次救急医療機関では、普段は人工呼吸器を20台ほど設置しているが、現在はすべてが稼働中と発表。通常、最新の人工呼吸器を使っているが、足りなくなったため、少し古いタイプの人工呼吸器をほかの病院から借りていると話した。
COVID-19陽性者数が大幅に増えている米国など海外と比べて、東京では感染者は5000人に1人ぐらいであるため、情報に対する実感がともっていないとし、同臨床工学技士はこのような認識の差も変えていく必要があると主張した。
「医療崩壊しないように踏ん張っている人間がいる」
三次救急医療機関で救急救命と集中治療、DMATを専門とする匿名の臨床工学技士によると、強いプレッシャーとなっているのが、国外で絶えない医療従事者死亡に関する報道だという。
たとえば、ニューヨークで100人以上が亡くなったという報道を見聞きするだけでも精神的につらいと感じるとのこと。一方で、国内では、医療者がはれ物扱いされる「コロナハラスメント」も起きており、知人の医療関係者の子どもは保育園から「来るな」と言われることもあったと嘆く。
最後に同臨床工学技士は、安定的な医療体制は、さまざまな人の犠牲の上で成り立っていることを多くの人に知ってほしいと訴えかけた。医療崩壊していないから良いのではなく、しないように踏ん張っている人間がいる。ガウンなどの物品だけではなく、私たちの心にも目を向けてほしいと語った。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります