攻略欲をそそる多彩な育成要素
戦闘がちょうどいい具合にあっさりめなのに対し、キャラクターの育成はかなりガッツリめでしっかりと遊べる印象だ。
まず、キャラクターのレベルだが、バトルを攻略して得た報酬の経験値アイテムを注ぎ込んで成長させていく、定石通りのスタイルだ。さらに本作では、10レベルごとにこまめに上限解放をしていく形をとっている。そのためのアイテムがキャラやレベル帯で細かく分かれていて、それぞれ入手できるステージが違う。日常的なバトルではこうしたアイテムを集めることになる。
そのためか、リミット解放の画面から素材のアイテムを入手可能なステージに直接飛べる機能がついているのだが、これが非常に便利で、「次に新規攻略するステージは難敵なのでこのキャラのレベルを上げておきたい」と思ったときに、すぐにアイテム集めを始められる。この優れた動線設計のおかげで、目的を持ってアイテムを集めるハック&スラッシュ的な楽しみが味わえるようになっている。
また「ダンボール戦機」らしい部分として、ユニットのカスタムがある。5箇所のスロットにコアパーツというアイテムを装備することで、性能を補正できるのだ。同じユニットでもパーツの組み合わせを変えることでバトルでの使い勝手が変わるほか、特定の組み合わせで発動可能になる強力なEXスキルもある。
このパーツスロットは、ユニットチップというレアアイテムを集めることで解放できるのだが、解放数が★の数になっていて、登場時は★1~★3、最大で★5までどのキャラでも育てられる。つまり、登場した時点での性能に関わらず、愛着のあるキャラには資源をガンガン突っ込むことで、最後まで戦力として使っていくことが可能なようだ。
攻撃の要とも言えるACCMもまた、アイテムを装備する形で使用可能になる。ACCMの種類によって使える援撃ファンクションが変わるので、部隊の中での役割を意識して、戦略的に選んでいきたい。ACCM自体もコアパーツを消費することで成長させられるので、使わないパーツが溜まってきたら強化しておこう。
さらにユニットとしてではなく、ひとりの女の子としてのキャラクターと交流する機能もある。戦闘に参加させたりギフトを贈ることで信頼度が上昇し、一定の値ごとに信頼レベルが上がって、キャラクターごとのストーリーを観られる。シナリオを鑑賞すると少しずつ能力も向上する。
これだけ多彩なユニット育成要素があると、必要なアイテムの種類も多岐にわたる。そして、その入手先も多様なため、多くのコンテンツが実装されることになる。
通常のメインクエストはもちろん、装甲娘同士で戦ったり、他のプレイヤーの部隊と対戦したり、部隊を派遣して長時間放置でアイテムを回収する探索を行なったりといった、さまざまなコンテンツが楽しめる。事前プレイ版での感想を率直に言うと「スタミナが足りない」だ。それだけじっくりと楽しめるボリュームが備わっていると言える。
充実したコンテンツと育成要素を備え、またファンにはうれしい「ダンボール戦機」らしい要素が多数実装された「装甲娘 ミゼレムクライシス」は、シリーズの一角を占めるのにふさわしいクオリティーになっているのではないかと思う。
加えて、「装甲娘」独自のアニメやフィギュア、グッズなどさまざまなマルチメディア展開を企画中(一部は発売済み)とのこと。旧版からのファン、「ダンボール戦機」のファンには、ゲーム画面の外でも期待の持てるタイトルにもなっている。
©2020 EXNOA LLC/LEVEL-5 Inc.
(提供:DMM GAMES)
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