CPUの次は、CPUの冷却装置である「CPUクーラー」を取り付ける。PCを動かす際、CPUは熱を発生させる。CPUの温度が上がりすぎるとパフォーマンスが落ちたり、正常に動作しなくなったりするので、これを防ぐためにCPUクーラーが必要になる。
今回は、まずCPUソケットの両脇にネジ止めしてある「リテンション」を取り外す。リテンションはCPUクーラー取り付け用の部品だが、CPUクーラーにも種類があり、今回使用する「AMD Wraith Stealth Cooler」では使わないので、外してマザーボードの箱の中にでも戻しておく。
CPUクーラーの取り付け方は製品によって異なるので、一概には言えない。リテンションを使用して取り付けるCPUクーラーなどもあるので、自分が買ったCPUクーラーの取扱説明書には必ず目を通しておいて欲しい。
取り付ける向きは、CPUクーラーの「AMD」と印字された出っ張りが、後述の「メモリースロット」に被らない向きで付ける必要がある。
今後の作業についても同様だが、ネジ止めをする際はひとつのネジを一気に締めるのではなく、全てのネジを留めて仮止めしてから、まんべんなく締めていくのがコツ。ひとつのネジを一気に締めてしまうと、パーツの位置がズレてほかのネジ穴が合わなくなってしまうことがあるからだ。
また、ネジを入れる順番は、左下を締めたら次は右上、といった具合に対角線上にするのがいい。これもパーツの位置ズレ防止になる。特にWraith Stealth Coolerの取り付けには、それなりの力で押し込みながらネジを回さなければならなかったので、まんべんなく締めていかないとクーラーが傾いて締めづらくなってしまうこともあった。
なお、CPUクーラーとCPUの間には「グリス」という潤滑剤を塗る必要があるが、新品のCPUクーラーには最初からグリスが付いているので、そのまま取り付ければいい。サードパーティー製のCPUクーラーには、グリスが別途同梱されていることがあるので、そうした際はCPUとヒートシンクが当たる部分にグリスを塗る。
グリスの塗り方は、CPUの中央に米粒大でグリスを出し、CPUクーラーで押し潰して広げる人もいれば、CPUの上にまんべんなく薄くグリスを引き延ばしたりと、人それぞれだという。塗りすぎると、CPUからグリスがこぼれて、最悪ソケットを汚すこともあるようなので注意したい。
CPUクーラーのネジ止めが終わったら、クーラーから伸びている電源ソケットをマザーボードに接続する。接続位置は4本のピンが立っている部分。4本のピンは2セットあり、「CPU_FAN」「CHA_FAN2」という印字があるが、これはそれぞれ「CPUクーラーの電源」と「ケースファンの電源」であることを表している。文字の順番が対応するピン、つまり写真で左側がクーラーの電源を接続するピンになる。
ここまでできたらCPU周りは終了。次はメモリーとストレージの取り付けだ。
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