週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Core M搭載機“Llama Mountain”の魅力:COMPUTEX2014

2014年06月04日 22時15分更新

Llama Moutain

 6月4日、インテルは『モバイルおよびパーソナルコンピューティングに関する説明会』を開催。2in1からスマホまでモバイルデバイス向けのプロセッサーの説明を行ないました。とはいえ、いま最も気になるのは昨日の基調講演で発表されたインテルCoreプロセッサーファミリーの新ブランド『Core M』でしょう。会場ではそのCore Mが搭載されてるインテルのリファレンスデザインのタブレット、開発コードネーム“Llama Mountain”の写真中心でお届けします。

Llama Moutain
Llama Moutain

 Llama Mountainは2種類あり、ひとつは10インチ。厚さ6.8ミリととにかく薄く、重量は550グラム未満。当然ファンレスで駆動します。

Llama Moutain

 もうひとつは2in1でキーボードやドックと組み合わせる12.5インチ液晶(2560×1440ドット)のリファレンスデザイン。こちらも厚さは7.2ミリと極薄でファンレス駆動です。重量は670グラムとこれまた軽量。

Llama Moutain

 写真はインテルの上席副社長 兼 PC クライアント事業本部長のカーク・スカウゲン氏が説明会終了後自ら12.5インチのほうを見せてくれました。なお、プレスのおさわりは厳禁でした。

Llama Moutain

 展示の方に見せてもらった12.5インチ版の側面。やっぱりうっとりするほど薄いです。Surface Pro 3の厚さが9.1ミリですが、それよりも圧倒的に薄いです。欲しいです。

Llama Moutain

 キーボードはもう1種類展示してありました。接点でドッキングするタイプではなく、Bluetoothを使用。

Llama Moutain

 接点がないぶん、タブレットを立てる溝の部分が可動し、角度調整ができるのが利点です。

Llama Moutain

 こちらはドックに装着している状態。ドックの映像出力で、背後にある液晶とマルチディスプレー化してます。

Llama Moutain

 ドック前面をよく見ると細かい穴がたくさん空いていたのでスピーカーだと思います。省電力なSoCとはいえ、すでにHaswell世代でフルHD動画の再生は余裕なので、お外ではタブレット、家に帰ってきたらリビングのドックでネットワークプレーヤーとして活用できそうです。

Llama Moutain

 写真(上)はLlama Mountainの基板です。手前の基板は第4世代コアiを採用したMacBook Airのもの。Core MはCPUのパッケージサイズがやや小さくなっているように見えます。

Llama Moutain
Llama Moutain

 CPUパッケージの横にはELPIDAのチップ。たぶんメモリーですね。

Llama Moutain

 インテルは今年後半も低価格帯のノートPCや2in1、タブレット市場に力を入れます。2013年後半から2014年の前半にかけて好調に販売されたBay Trail M/Dも、年末には新しいモデルがPentium N3000シリーズ、Celeron N2000シリーズとして後継モデルが登場します。

Llama Moutain

 また、2015年の前半には、“Intel Wireless Gigabit”(WiGig)と呼ばれるワイヤレス接続規格で最大2台の対応液晶に映像を無線伝送できるようになると言います。

Llama Moutain

 写真のチップはそれぞれ液晶側とデバイス側のWiGig対応チップです。

Llama Moutain
Llama Moutain

 まだまだインテルのモビリティーへのこだわりは続きます。写真は無線給電のデモで、ノートPCを机に近づけるとノートPCが充電中(電源接続状態)になって液晶輝度が上がり、遠ざけるとバッテリー駆動状態になって輝度が下がるというもの。これも消費電力が高いプロセッサーだったころは実用的ではなかったのですが、14nm世代のCore Mなら十分使いものになりそうですね。

Llama Moutain

 2014年末にはBay Trailの後継であるCherry Trailも控えています。

Llama Moutain

 競争が激化し始めてきた低価格帯デバイス向けにはBay Trail Entryがもうじき投入される予定です。スマホも2015年前半にはLTE対応のSoFIA LTEを発表する予定です。

Llama Moutain

 依然クアルコムの一強状態が続くAndroidスマホ/タブレット市場ですが、インテルはWindowsでもAndroidでも自社のプロセッサーのほうが強いとアピール。プレゼンテーションのスライドでは8コアの他社製CPUを採用したタブレットよりもBay Trailを採用したエントリータブレットのほうが最大で2倍速いとうたっていました。

 “Next Billion”の奪い合いはOSベンダーだけではなく、もちろんプロセッサーメーカーも関係大アリの事柄。モバイルデバイス採用SoCシェアの今後に要注目です。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります